「そうだろう。だから、安心して休め」
ベッドに横たわり、いつもと変わらない感触に心がホッと落ち着いた。
「旦那様」
「何だ」
「ここ、とても静かですね」
不思議なこの空間に、改めて澄が伝えると律はふっ、と軽く笑った。
「あぁ。そういう場所だからな。ここなら、雷は届かない」
「旦那様は、ここを普段から…?」
「まぁ、そうだな。仕事の時に使う事がある」
澄の質問に答えながら、ベッドの近くに座って答えた。
仕事、と聞きしばし澄はきょとんとした。
「旦那様」
「なんだ」
「私が旦那様の事を知ろうとするのは、いかがですか?」
「答えられない事でなければ、大丈夫だ。何が知りたい?」
律がそう尋ねると、澄はまっすぐな目をして尋ねた。
「旦那様はどのようなお仕事をなさっているのですか?」
「俺は帝国異能監察局で、特別監察官を務めている」
「えっ…! あの、帝国異能監察局…ですか…!?」
澄は目を丸くした。
帝国異能監察局といえば、様々な異能のトップクラスの使者が集う場所。
能力が暴走しないよう、世界を均衡に保つ事を目的とするエリート集団。
「闇の異能だから任されている仕事だ。早く休め」
「は、はい…」
早々に話を切り上げられると、律の言う通り目を閉じた。
目を閉じると、この静かさもあり澄はあっという間に眠りについた。

