「旦那様は、どうして私を助けてくれたのですか…?」
また、光の異能が出てしまうかもしれなかったのに。
怪我をさせてしまうかもしれなかったのに。
そう尋ねると、律は真面目な顔をして尋ねた。
「世継ぎの為だ。あのままでは、ますます子どもなんて考えられん」
「そう、ですよね」
律に飛びつく瞬間、父の面影と重なった。
そのためか、何かほかに理由があったのかと思いたかった。
けれど、ブレない律。
「旦那様」
「何だ」
「…あの日の続きを致しませんか?」
律にそう伝えれば、澄は自身の着物に手をかけた。
ごくりと生唾を飲み、覚悟を決めた。
(大丈夫ーーこの空間なら)
そう思ったが、律に手首を掴まれた。
「忘れたか。俺は、そこまでされるほど飢えていないと申した事を」
「えっ…で、でも…ここなら…」
「俺を、そんな男だと思っていたのか」
律の眼光がギロリと鋭く光った。
その瞬間、「っ…」と短く悲鳴を上げる澄。
「…申し訳ございません」
「…いい。何も考えるな。もう疲れただろ」
そう言うと、律はこの空間の中で手をかざせばいつも眠っているベッドが現れた。
「わっ、すごい…これも…?」
「あぁ。この空間で使う物なら作れる」
律が説明をしている途中、澄はベッドに手をかけた。
指先で押してみるとーーふかふか。
「本物です……!」
作り物とは思えないくらい、とてもリアル。

