「澄。夕食を済ませて、寝るまでの準備ができたら俺の部屋へ来い」
「へ…?」
立ち上がると同じくらいのタイミングでそう言うと、部屋に戻ろうとした彼。
しかし、思わず澄が口を開いた。
「あ、あの…」
「何だ?」
呼び止めると、首を傾げる律。
澄はテーブルの上に残ったあまり手をつけていない料理を不思議そうに見た。
「もう、お食事は終わり…なのですか?」
「…何だ。家主のする事に文句があるのか?」
ギロリと鋭い眼光を向ける律。
「澄様。律様は先に頂いておりますので…」
すかさず笹森がフォローを入れると、澄は首を横に振った。
「あ、いえ…そうではなくて。それって、どうするんですか…?」
「は…? え、えぇと…処分いたしますが…?」
澄の問いに首を傾げながら答えた。
すると、澄は悲しそうな表情を浮かべた。
「えっ…処分、ですか…? あの…もし、ご迷惑でなければ…私が頂いても…」
恐る恐る笹森に尋ねた。
笹森が言葉に詰まり、律の方を見ると「はぁ…」とため息をついた。
「…好きにしろ」
「はい…っ。それでは、頂きます…!」
律の言葉に、澄は嬉しそうにすると律が座っていた席へと移動した。

