——やはり、私は『無華』だから。
不幸を呼んでしまう、この忌まわしい眼が……。
こんな私が暁臣様の隣を望んでしまったから、周囲の人々を傷つけてしまう。
暁臣様が迎えに来てくださった時に、帰っていれば。
信子さんが来てくださった時に、迷わず帰っていれば。
なぜ私はこうなのだろう。
わずかばかりの幸せを望むたび、それ以上の不幸を呼び込んでしまう。
手を伸ばすたび、指先から砂のように崩れていく。
「……っ」
でも——それでも。
私は、諦めきれない。
ずっと、この胸の奥で燻っている感情の正体が分からなかった。
ただ暁臣様に『婚約者に』と望まれたから。
暗闇から救い出し、居場所を作っていただいたから。
だから、隣に立ちたい、相応しくなりたい——そう思っていた。
けれど……これは、きっと違う。
胸の奥の熱は、もっと生々しい。
痛いほど、ほしい。
「……千鶴様……」
千鶴様が暁臣様に近づくのが、たまらなく嫌だ。
暁臣様の隣で笑うのは、他の誰でもない、私でありたい。
胸を掻き毟るような嫉妬。
独り占めしたいと言う、強烈な独占欲。
私には縁のないものだと思っていた感情が、今、骨の髄まで満ちていく。
この感情は——
『恋』に他ならない。
私は、あの寡黙で優しい暁臣様が好きで、心から恋をしている。
これが恋でなくて、なんだと言うのか。
私の最初で最後の恋。
私の世界を変えてくれた、暁臣様。
この命も、この想いも、すべてをあなたに捧げたい。
たとえそれが、怖くて、苦しくて、震えるほどの願いでも。
「……暁臣様の婚約者は……私です」
千鶴様の冷たい視線を、真正面から受け止める。
声は震えた。
けれど、言葉だけは折れなかった。
暁臣様だけは……誰に脅されようと、決して手放すことなんてできない。
不幸を呼んでしまう、この忌まわしい眼が……。
こんな私が暁臣様の隣を望んでしまったから、周囲の人々を傷つけてしまう。
暁臣様が迎えに来てくださった時に、帰っていれば。
信子さんが来てくださった時に、迷わず帰っていれば。
なぜ私はこうなのだろう。
わずかばかりの幸せを望むたび、それ以上の不幸を呼び込んでしまう。
手を伸ばすたび、指先から砂のように崩れていく。
「……っ」
でも——それでも。
私は、諦めきれない。
ずっと、この胸の奥で燻っている感情の正体が分からなかった。
ただ暁臣様に『婚約者に』と望まれたから。
暗闇から救い出し、居場所を作っていただいたから。
だから、隣に立ちたい、相応しくなりたい——そう思っていた。
けれど……これは、きっと違う。
胸の奥の熱は、もっと生々しい。
痛いほど、ほしい。
「……千鶴様……」
千鶴様が暁臣様に近づくのが、たまらなく嫌だ。
暁臣様の隣で笑うのは、他の誰でもない、私でありたい。
胸を掻き毟るような嫉妬。
独り占めしたいと言う、強烈な独占欲。
私には縁のないものだと思っていた感情が、今、骨の髄まで満ちていく。
この感情は——
『恋』に他ならない。
私は、あの寡黙で優しい暁臣様が好きで、心から恋をしている。
これが恋でなくて、なんだと言うのか。
私の最初で最後の恋。
私の世界を変えてくれた、暁臣様。
この命も、この想いも、すべてをあなたに捧げたい。
たとえそれが、怖くて、苦しくて、震えるほどの願いでも。
「……暁臣様の婚約者は……私です」
千鶴様の冷たい視線を、真正面から受け止める。
声は震えた。
けれど、言葉だけは折れなかった。
暁臣様だけは……誰に脅されようと、決して手放すことなんてできない。



