独りぼっちの妖狐の娘は、一匹狼の龍神と結ばれる

(ひじり)さま、あの火事のこと、責任を感じているのかな……」
 調理場では、使用人たちが、心配そうに話している。
 私は、思わずそれを盗み聞きしてしまった。
「……やっぱり、あの占い師の言っていたことは正しかったのよ」
 占い師……?
 なんのことだろう。
「……でも、(ひじり)さまが(ゆき)さまを選んだのって、(ゆき)さまの妖力が強いからでしょう?もう抑えられるようになっても良いのに」
「"真の意味で"結ばれていないからでしょう。仲が良さそうには見えませんし」
 真の意味で結ばれる?
 一体、どういうこと?
「……『あなたの霊力は、いつか抑えきれなくなるくらい強くなる。同じくらい強い霊力、または妖力の持ち主と真の意味で結ばれたとき、あなたの霊力はコントロールが効くようになってくるだろうね』。彼女は、そう言っていましたから」
 (ひじり)さまと同じくらいの霊力、または妖力の持ち主?
 その人と、真の意味で結ばれた時に、霊力のコントロールが効くようになる。
(ひじり)さまは、その人の霊力や妖力が見えるのだから、(ゆき)さまは、それくらいの妖力を持っているのだろうけど……。真の意味で結ばれていないなら、意味が無いんじゃ……」
 頭の中がぐちゃぐちゃだ。
 分からない。
 (ひじり)さまは、何を隠しているの……?

 ……その時だった。