独りぼっちの妖狐の娘は、一匹狼の龍神と結ばれる

(ゆき)さま。こちら、紫のワンピースか、赤のワンピース。どちらがお好みでしょう?」
「……私は、どっちでも……」
「でしたら、赤にしますね」
「はい……」 
 翌日。
 月の間と呼ばれる部屋に行くと、たくさんの服が置かれていた。
「こちら、歴代の龍城(りゅうじょう)当主の奥様が着られていたものなんです」
「そんな、ものを……私に?」
「何を言っているんですか。(ゆき)さまも(ひじり)さまの奥様じゃないですか」
 それは、そうだけど……。
「オシャレして、(ひじり)さまを驚かせましょうね」