「優斗、晴翔。ちょっと、聞きたいことあるんだけどいいかな?」
蘭が部屋を出たのを見計らってから、二人に話しかけた。
「もしかして、蘭のこと?」
「そうだよ。晴翔、鋭いね」
二人は、蘭が私のことが好きなことを知っていたみたい。私たち、わかりやすいとのこと。
「来週、蘭の誕生日だから、二人で出かけたりしてみたらどう?」
晴翔が、すかさず教えてくれる。
「蘭って、どんな場所が好きとか知ってる?」
多分蘭は、私が選んだ場所なら断らないと思う。
でも、せっかくなら蘭の好みを知って、もっと喜ばせたかった。
「蘭は、映画とか結構好きだと思う。特にファンタジーとか。優斗、この近くに映画館とかない?」
「時間はかかるけど、歩いていける距離にはある」
二人は、私のために話を進めてくれている。
「ありがとう。教えてくれて。その方向で行ってみるね」
◇◇◇
「蘭、出かけない?」
今日は、この間計画した外出当日。
雪も少しずつ積もり、冬らしくなってきた。
「どこに?」
蘭は全く気づいていないみたいで、不思議そうな表情を見せる。
「着いてからのお楽しみだよ」
それだけ伝えて、私は歩き出す。
数十分歩いて、目的地に到着した。
アニメ世界の外に出るのはほとんど初めてだったから少し不安だったけど、現実とほとんどかわりなく平和そのものだった。
「映画館?」
「うん。一緒に行こうって約束してた人が来れなくなっちゃって。だから、もしよかったらどうかなって考えたんだ」
もちろん嘘だけど、蘭のために晴翔や優斗と計画してたなんて言えるわけがない。
蘭の性格上、気を使わせそうだし、素直に恥ずかしい。
今日は蘭の誕生日だけど、「おめでとう」とかは言わないつもり。
きっと躊躇って、それで気まずくなりそうだから。
チケットは誕生日プレゼントみたいなもの。
「蘭って、映画館どれくらい来るの?」
開演するまでもう少し時間があるため、館内を見て回っている。
「年に数回くらいと言ったところ。逆に陽菜はどうなの?」
「私は、ほとんど来ないかな。蘭は好きなキャラクターとかいるの?」
アニメグッズ売り場に来て、私はふと気になったことを訊く。
「いいキャラはたくさんいるけど、陽菜と晴翔には敵わないな」
蘭は何気なくそう言ったけれど、言ってから少し目をそらした。
「そうなんだね。私もどんなキャラクターより、蘭のことが好きだよ」
こんな関係になっても、推しとしての好きという原点の気持ちも忘れない。
◇◇◇
「映画、よかったね」
観た映画の内容は転生ものの、ファンタジーアニメ。
境遇は違うけれども、アニメ世界に迷い込んできた自分と似てるなと思った。
「ファンタジー系が好きだから、夢中になってみれた。誘ってくれてありがとう」
「どういたしまして。そう言ってくれてよかった」
晴翔の情報は間違っていなかったようだ。
さすが二人の仲だなと思う。
「あの主人公、一生懸命でよかったよね」
「それもわかるけど、敵もなんか魅力的だったな」
映画の余韻を味わいながら、映画館をあとにした。
蘭が部屋を出たのを見計らってから、二人に話しかけた。
「もしかして、蘭のこと?」
「そうだよ。晴翔、鋭いね」
二人は、蘭が私のことが好きなことを知っていたみたい。私たち、わかりやすいとのこと。
「来週、蘭の誕生日だから、二人で出かけたりしてみたらどう?」
晴翔が、すかさず教えてくれる。
「蘭って、どんな場所が好きとか知ってる?」
多分蘭は、私が選んだ場所なら断らないと思う。
でも、せっかくなら蘭の好みを知って、もっと喜ばせたかった。
「蘭は、映画とか結構好きだと思う。特にファンタジーとか。優斗、この近くに映画館とかない?」
「時間はかかるけど、歩いていける距離にはある」
二人は、私のために話を進めてくれている。
「ありがとう。教えてくれて。その方向で行ってみるね」
◇◇◇
「蘭、出かけない?」
今日は、この間計画した外出当日。
雪も少しずつ積もり、冬らしくなってきた。
「どこに?」
蘭は全く気づいていないみたいで、不思議そうな表情を見せる。
「着いてからのお楽しみだよ」
それだけ伝えて、私は歩き出す。
数十分歩いて、目的地に到着した。
アニメ世界の外に出るのはほとんど初めてだったから少し不安だったけど、現実とほとんどかわりなく平和そのものだった。
「映画館?」
「うん。一緒に行こうって約束してた人が来れなくなっちゃって。だから、もしよかったらどうかなって考えたんだ」
もちろん嘘だけど、蘭のために晴翔や優斗と計画してたなんて言えるわけがない。
蘭の性格上、気を使わせそうだし、素直に恥ずかしい。
今日は蘭の誕生日だけど、「おめでとう」とかは言わないつもり。
きっと躊躇って、それで気まずくなりそうだから。
チケットは誕生日プレゼントみたいなもの。
「蘭って、映画館どれくらい来るの?」
開演するまでもう少し時間があるため、館内を見て回っている。
「年に数回くらいと言ったところ。逆に陽菜はどうなの?」
「私は、ほとんど来ないかな。蘭は好きなキャラクターとかいるの?」
アニメグッズ売り場に来て、私はふと気になったことを訊く。
「いいキャラはたくさんいるけど、陽菜と晴翔には敵わないな」
蘭は何気なくそう言ったけれど、言ってから少し目をそらした。
「そうなんだね。私もどんなキャラクターより、蘭のことが好きだよ」
こんな関係になっても、推しとしての好きという原点の気持ちも忘れない。
◇◇◇
「映画、よかったね」
観た映画の内容は転生ものの、ファンタジーアニメ。
境遇は違うけれども、アニメ世界に迷い込んできた自分と似てるなと思った。
「ファンタジー系が好きだから、夢中になってみれた。誘ってくれてありがとう」
「どういたしまして。そう言ってくれてよかった」
晴翔の情報は間違っていなかったようだ。
さすが二人の仲だなと思う。
「あの主人公、一生懸命でよかったよね」
「それもわかるけど、敵もなんか魅力的だったな」
映画の余韻を味わいながら、映画館をあとにした。


