「みなさんって、趣味とか好きなとことってありますか?」
あの日から、晴翔さんも来るようになった。
そのため、この世界で四人で集まることが当たり前になってきた。
現実世界では、中学二年生の始業式だった。
その時の自己紹介で、クラスメイトの趣味を聞いた時に、みんなのことが頭を過った。
「改めて聞かれると、思いつかないかも。先輩も趣味とかあるイメージないんだよな。陽菜は何かある?」
蘭さんが開口一番に言った。
前も思ったけど、蘭さんの言葉を聞いて、改めて二人は先輩後輩の関係性とは思えないくらい仲がいいということを感じた。
「私は、読書ですかね。自分で言ったのに、本当の趣味なのかわからなくなってきました」
学校の自己紹介でも同じことを言った。
でも、何を言っていいかわからなかったという気持ちのほうが大きい。
読書をするのは事実だけど、長編とか難しいのは読めない。
「悪くないと思うけどな。それなら、屋根裏来てみるか?」
急に、優斗がそんなことを言い出した。
優斗は私の返事を待たずに、部屋を出ようとするから、少し慌てて追いかける。
「わあ、すごいね。優斗も好きだったんだ」
屋根裏に入ると私の視界は、大きめな二つの本棚とそこにびっしりと並んでいた本。
他の部屋には本などが置いていなかったから、優斗が読書好きなんて予想外だった。
「昔から好きなんだけど、なんか嫌になって屋根裏にしまい込んでた」
「もし嫌じゃなかったらでいいんだけど、今度みんなでしない?読書会みたいに」
優斗の嫌になってという言葉は気になったけど、同じ趣味で推しの優斗とは、好きなことを分かち合いたかった。
「考えとく」
優斗はそれだけ言うと、屋根裏をあとにする。
私もそれに続いて、居間に戻った。
◇◇◇
「読書すると思うけど、作家さんってすごいなって。こんな心に響く物語書けるんだからな」
今日は一人一冊本を持ち寄り、読書会。
といっても、ただみんなで読書をするだけ。
感想の共有とかはしない予定だ。
優斗は思ったより普通に読書をしていて、そんなことを言い出す。
読書を中断して、優斗に視線を向ける。
「ほんと、作家さんってすごいよね。私も、物語を書いてみたいなって思ったことはあるけど、難しそうで結局やったことないんだ」
「陽菜ならできると思う。読書会の運営者みたいなものだから。陽菜が言わなかったら、こんなことしてないはずだからな」
「蘭、運営者って。でも、そう言ってくれて嬉しい。ありがと」
私は、笑みをこぼしながらそう答えた。
「蘭と陽菜の掛け合い見てたら、こっちまで楽しくなってきた。てかさ、二人ともなんか前より親しくなってきたな。俺にもそんな感じでいいのに」
確かに、蘭にはタメ口と呼び捨てに自然となっていた。
「いいんですか?晴翔。ありがとう」
私は、話し方を意識する。
このほうが、気楽だ。
でも、敬語が抜けきっていないことに気づく。
「まだ、敬語残ってるよ」
「急には無理だよ」
「俺はさすがに無理ですよ?先輩ですし」
私と晴翔のそんな会話を聞いていた、蘭も晴翔に訊ねる。優斗は耳だけ傾けて、読書を再開してる。
この間、嫌になったと言っていたことがあり得ないくらい集中してる。
「そうだけど、ここまで関わるようになって敬語はなくない?」
「わかったけど、俺が気になるんです」
あの日から、晴翔さんも来るようになった。
そのため、この世界で四人で集まることが当たり前になってきた。
現実世界では、中学二年生の始業式だった。
その時の自己紹介で、クラスメイトの趣味を聞いた時に、みんなのことが頭を過った。
「改めて聞かれると、思いつかないかも。先輩も趣味とかあるイメージないんだよな。陽菜は何かある?」
蘭さんが開口一番に言った。
前も思ったけど、蘭さんの言葉を聞いて、改めて二人は先輩後輩の関係性とは思えないくらい仲がいいということを感じた。
「私は、読書ですかね。自分で言ったのに、本当の趣味なのかわからなくなってきました」
学校の自己紹介でも同じことを言った。
でも、何を言っていいかわからなかったという気持ちのほうが大きい。
読書をするのは事実だけど、長編とか難しいのは読めない。
「悪くないと思うけどな。それなら、屋根裏来てみるか?」
急に、優斗がそんなことを言い出した。
優斗は私の返事を待たずに、部屋を出ようとするから、少し慌てて追いかける。
「わあ、すごいね。優斗も好きだったんだ」
屋根裏に入ると私の視界は、大きめな二つの本棚とそこにびっしりと並んでいた本。
他の部屋には本などが置いていなかったから、優斗が読書好きなんて予想外だった。
「昔から好きなんだけど、なんか嫌になって屋根裏にしまい込んでた」
「もし嫌じゃなかったらでいいんだけど、今度みんなでしない?読書会みたいに」
優斗の嫌になってという言葉は気になったけど、同じ趣味で推しの優斗とは、好きなことを分かち合いたかった。
「考えとく」
優斗はそれだけ言うと、屋根裏をあとにする。
私もそれに続いて、居間に戻った。
◇◇◇
「読書すると思うけど、作家さんってすごいなって。こんな心に響く物語書けるんだからな」
今日は一人一冊本を持ち寄り、読書会。
といっても、ただみんなで読書をするだけ。
感想の共有とかはしない予定だ。
優斗は思ったより普通に読書をしていて、そんなことを言い出す。
読書を中断して、優斗に視線を向ける。
「ほんと、作家さんってすごいよね。私も、物語を書いてみたいなって思ったことはあるけど、難しそうで結局やったことないんだ」
「陽菜ならできると思う。読書会の運営者みたいなものだから。陽菜が言わなかったら、こんなことしてないはずだからな」
「蘭、運営者って。でも、そう言ってくれて嬉しい。ありがと」
私は、笑みをこぼしながらそう答えた。
「蘭と陽菜の掛け合い見てたら、こっちまで楽しくなってきた。てかさ、二人ともなんか前より親しくなってきたな。俺にもそんな感じでいいのに」
確かに、蘭にはタメ口と呼び捨てに自然となっていた。
「いいんですか?晴翔。ありがとう」
私は、話し方を意識する。
このほうが、気楽だ。
でも、敬語が抜けきっていないことに気づく。
「まだ、敬語残ってるよ」
「急には無理だよ」
「俺はさすがに無理ですよ?先輩ですし」
私と晴翔のそんな会話を聞いていた、蘭も晴翔に訊ねる。優斗は耳だけ傾けて、読書を再開してる。
この間、嫌になったと言っていたことがあり得ないくらい集中してる。
「そうだけど、ここまで関わるようになって敬語はなくない?」
「わかったけど、俺が気になるんです」


