猫先輩と俺


「は?別に寂しくねーし」
「だから藤原は顔に出てるって言ってるでしょ?」
「勝手に見るな」

逃げるように矢を持って射場に向かおうとすると「勝負しようよ」と、朝倉に止められる。

「いいよ。俺の方が上手いから」
「はいはい」


俺が先で朝倉が後。
フリー時間でやるから、別に射場で多少は話しても騒がなければ問題ない。

なんなら射場内と外で話す人もいる。
まぁ、ほとんどが形を見てもらうためだったりするが。


「じゃ、俺からいくよ」
「はーい」

弓の重さを変えてからは絶好調。
だいぶ的に当たるようになった。

俺の矢がパンッと的に当たる。

その後、俺の後ろから弦音(つるね)が聞こえたけど、的に当たる音がしなかった。


「よし」
「まぐれだから」
「まず1本」
「次は当てる」

なんて言ってたのに、朝倉は4本中0本だった。
ちなみに俺は3本当たった。