猫先輩と俺


無防備過ぎ。
いいのか?寝顔見せても。

「何で俺なんですか?」
「……何が?」
「最近よく俺に話しかけてくるじゃないですか」

他に人はいっぱいいるのに。

「嫌……?」
「そう言うわけじゃないですけど」
「なら、いいじゃん……」

そう言ったきり、御影先輩からの返事が返ってこなくなった。

「御影先輩?」
「……」
「せんぱーい」
「……」

チラリと御影先輩を見ると、規則正しい寝息を立てていた。

……寝た。
結局理由わかんなかった。


ヴヴッとスマホが震えるから、慌ててズボンのポケットから取り出す。

【確保】
そんなメッセージを見て、御影先輩の睡眠の邪魔にならないように胸ポケットにスマホを入れた。

休み時間と言うのに、この部屋はめちゃくちゃ静か。


「……」

見たらいけないとわかっていても、どうしても視線が御影先輩を捉えようとする。

長いまつ毛に、柔らかそうな髪の毛。

気持ちよさそうに眠って……

「ほんと、猫みたい」

ポツリと呟いた。