猫先輩と俺

次、また次へと俺以外のみんなが当てていくから内心焦る。
それがただの練習だとしても。


次こそは当てる。

そう意気込んで、弓構(ゆがま)えをする。


しっかり狙いを定めて

───離れ。


「っ!」

流石に2回も同じ場所に当たるとなると話が変わってくる。
痛すぎて涙出そうなんだが……?

ミミズ腫れになってるよ?
てか、見るだけで痛いんだけど……!


藤原(ふじわら)、ちょっと巻藁(まきわら)行ってこい」
「……はい」

顧問の村センこと村田(むらた)先生。
たぶん40前半であろう村センは、学生時代まあまあの成績を残したらしい。

まあまあって何だよ、ってなるけど俺も知らん。
先輩がそう言ってた。

御影(みかげ)、藤原についてやってくれ」
「はーい」

長くもない短くもない、ゆるい返事。
御影先輩の名前を聞いてドキッとした。