猫先輩と俺


「じゃーね、藤原」

手をヒラヒラと振りながら俺達の横を通った御影先輩。

「お疲れ様でした」

と、先輩に向かって声をかけるのは俺と一緒にいた奴らも同じ。

御影先輩って1人で帰るんだ。
部活でいろんな人と話してるの見るし、友達も普通にいると思うのに……何でだ?

そんなことを考えていると、一緒にいた青木(あおき)が口を開いた。

「藤原単体なんだ」
「え?」
「俺達もいるのにな」

青木の言葉に大きく頷く渡邉(わたなべ)

「何で?」
「そんなこと俺に言われても」


確かにみんなの言う通り、あれからなぜか御影先輩に話しかけられるようになった。

別に一緒に練習するわけでもないし、ましてや一緒に帰るわけでもない。
ただすれ違いざまに声をかけられるとかそう言う感じだけど、明らかに前とは関わり方が違う。