転生した悪役令嬢は、悠々快適溺愛ライフを満喫したい!〜二つの王冠の子〜

「アリエル!!おめでとう!!!!」

挨拶をする前から、王妃の声が弾んだ。
エドと相談し、公務に支障が出る前に王と王妃にだけは妊娠を伝えたのだ。
まだ他の誰も知らない秘密を共有することで、ようやく一歩肩の荷が下りた気がする。

「ごめんなさいね、昨日の今日で呼びつけてしまって。人払いはしてあるから、安心なさい」
「ありがとうございます、王妃殿下」
「何が口にできるかしら?食べれないものはあるかしら?」

テーブルに並んだアフタヌーンティーは、どれも胃にやさしい食材ばかり。
きっとエドを妊娠した時、王妃自身が食べやすかったものなのだろう。
その細やかな気遣いがありがたく、王妃の人柄がよくわかる。

「四週間後に祝賀の場を設けるのでよろしいかしら?」
「はい、よろしくお願いいたします」
「ふふふ……娘ができたかと思ったら、次は孫だなんて」

笑みを浮かべながらも、王妃の瞳にかすかな寂しさが宿った。
そして、ぽつりと語り出す。

「わたくし、娘が欲しかったと申しましたでしょう?帝国からアストリア国に降嫁してすぐ、エドを授かりましたの」