負けヒロインにもなれない

一目惚れなはずなのに、いつ好きになったのかなんて、もう分からない。
大好きな君。幼稚園で出会った、初めて好きになった人。君はなぜか、かっこよくて。よく女の子たちが取り合っていたね。もちろん、私だって。他の男の子に「手を繋ごう」と言われても、君のところに走っていく。満更でもなさそうに手を繋いでくれる君。私と君は大人に見守られ、他の子たちから見てもお似合いの二人。
そういえば、初めての手紙をもらったのは君だった気がする。「またいっしょにあそぼうね」と書いてある君からの手紙は、いつまで置いていただろうか。それと、ほら。君とのことで、外せないのはバレンタイン。私が初めて渡した相手は、君だったよ。さすがに何を作ったかまでは、覚えてないけどね。幼稚園から中学生まで続く恒例のイベント。君がホワイトデーのお返しをくれなくなるまで、続いたね。バレンタインとホワイトデーは、私が一年の中で特別可愛くする日だったよ。
実は、三角関係だったね。君の親友は、私のことが大好きで。クールな君は、どう思っていたのか知らないけど、何も言わなかったね。君の親友は、隠すことなく、私に好きを伝えていたよ。私も君への好きを隠せてはいなかったけど、君は何を考えていたのかな。今だから言えるけど、私は君の親友と噂になった時、君だけには知られたくなかったな。
周りの誰もが、私の恋心を知る中、君だけが何も言ってくれなかったね。