***
家に帰ると、思い立ったように机の上に毛糸を広げる。
沢山の毛糸の中からいくつかピックアップしていく。
「……うーん」
ーー先輩に似合うのは、やっぱり
「これ、かな」
今まではただ何となく、季節をイメージした小物や、SNSのコメントでリクエストされた物を編んでいた。
モデルだなんて言葉を使うのは、おこがましいが、先輩と出会ってしまったせいで、編み物のイメージを考えるときすらも、先輩が浮かんで来てしまう。
「…あっ、そうだ」
先輩のおすすめのドーナツと選んだ毛糸を、綺麗に並べて写真を撮った。
SNSを開くーー
アカウント名、"kuro-shiro"
ーーさすがにバレるか?
「……いや、これならセーフだろ」
投稿ボタンを押して、キャラメル色のドーナツをかじった。
「……うま」
外は軽くて、中はしっとりしていて、あとからキャラメルの甘さがじわっと広がった。
ドーナツをかじる度に、先輩の姿が頭に浮かぶ。
冷たい声も、あの笑顔も。
ーー先輩はやっぱり、完璧だった。
家に帰ると、思い立ったように机の上に毛糸を広げる。
沢山の毛糸の中からいくつかピックアップしていく。
「……うーん」
ーー先輩に似合うのは、やっぱり
「これ、かな」
今まではただ何となく、季節をイメージした小物や、SNSのコメントでリクエストされた物を編んでいた。
モデルだなんて言葉を使うのは、おこがましいが、先輩と出会ってしまったせいで、編み物のイメージを考えるときすらも、先輩が浮かんで来てしまう。
「…あっ、そうだ」
先輩のおすすめのドーナツと選んだ毛糸を、綺麗に並べて写真を撮った。
SNSを開くーー
アカウント名、"kuro-shiro"
ーーさすがにバレるか?
「……いや、これならセーフだろ」
投稿ボタンを押して、キャラメル色のドーナツをかじった。
「……うま」
外は軽くて、中はしっとりしていて、あとからキャラメルの甘さがじわっと広がった。
ドーナツをかじる度に、先輩の姿が頭に浮かぶ。
冷たい声も、あの笑顔も。
ーー先輩はやっぱり、完璧だった。


