明けない夜も、君のそばにいる。

「姉上。結明(ゆめ)が、元気な女の子を産んだよ。……名前は、愛咲(あさ)だ。可愛いよ。……姉上にも見せてあげたかった」
 黒宮王国は滅亡した。
 黒宮の領地は、白神帝国のものとなって、二国は統一された。
 亡くなった黒宮の人間たちは、黒宮館があった場所の近くに埋葬されることになった。
 ……姉上は、白神の皇族たちが眠る場所に埋葬されることになった。
「姉上。遥流(はる)さんと一緒にできなくて、ごめんな」
 遥流(はる)さんと会ったことはない。
 でも、姉上が、一緒に死んでも良いと思えるような人なんだろう。
 ……姉上は、白神の特別な力を使った。
 姉上が特別な力を持っていたことを知っていたのは、姉上と僕と母上と父上だけだったが、もう全員にバレてしまった。
 まあ別に良いだろう。
 ……もう、姉上はいないのだから。
「母上と会えた?元気にしてる?」
 姉上は、母上のことが、そこまで好きだったわけじゃない。
 でも、再開できたら、嬉しいだろうな。
「二国が統一してから、やることがたくさんあるんだ。皇太子って、忙しいよ。またな」
 黒宮の国王も、姉上も、命を懸けて、この世界を、この世界の人々を守ったんだ。
 犠牲になった人もいる。
 でも、助かった人もいる。
 黒宮の国民は、大半が助かったそうだ。
 ……姉上。僕は、新しい世界をつくるからね。