第72話 常備薬ケースで近づく距離
(乙女座君♂x魚座ちゃん♀)
冬の息が白い朝、保健室は静かで、薄い雲が流れていた。真珠は指先をそっと押さえ、息を短く吐いた。
清志は椅子を引いて隣に座り、「チェックしていい?」と言いかけて、声の大きさを半分にする。
机の上には常備薬ケース。先生の説明より先に、清志は真珠の表情を見て、無理をさせたくないと思った。
身だしなみを整えるを始める前に、真珠が立ち止まった。「ねえ、約束して」。清志が見返すと、真珠は常備薬ケースを両手で持ち、落とさないように胸の前に抱えていた。
「忙しくても、返事はしてほしい」。言い終えると、真珠は目をそらす。清志は一度だけ深くうなずき、「チェックしていい?」と言って常備薬ケースを受け取った。
そして作業の手を止めずに「遅れたら、ここで謝る」と続ける。真珠は目を細め、「夢みたい」と笑った。道具の受け渡しが、二人だけのサインになった。
真珠は歩きながら、ふと常備薬ケースを見つめた。「これって、ただの道具なのにさ」と言いかけて止まる。清志が「うん」と待つと、真珠は小さく笑い、「一緒に使うと、思い出になるね」と続けた。
真珠は歩きながら、ふと常備薬ケースを見つめた。「これって、ただの道具なのにさ」と言いかけて止まる。清志が「うん」と待つと、真珠は小さく笑い、「一緒に使うと、思い出になるね」と続けた。
帰り道、清志は「次は真珠のやりたいことを先に聞く」と言った。真珠は少し考えてから、常備薬ケースを軽く振って合図する。「じゃあ、また一緒に使おう」。その一言で、二人の言いかけた言葉が、ちゃんと形になった。 真珠は笑ってうなずき、清志の袖を軽く引いた。
【終】
(乙女座君♂x魚座ちゃん♀)
冬の息が白い朝、保健室は静かで、薄い雲が流れていた。真珠は指先をそっと押さえ、息を短く吐いた。
清志は椅子を引いて隣に座り、「チェックしていい?」と言いかけて、声の大きさを半分にする。
机の上には常備薬ケース。先生の説明より先に、清志は真珠の表情を見て、無理をさせたくないと思った。
身だしなみを整えるを始める前に、真珠が立ち止まった。「ねえ、約束して」。清志が見返すと、真珠は常備薬ケースを両手で持ち、落とさないように胸の前に抱えていた。
「忙しくても、返事はしてほしい」。言い終えると、真珠は目をそらす。清志は一度だけ深くうなずき、「チェックしていい?」と言って常備薬ケースを受け取った。
そして作業の手を止めずに「遅れたら、ここで謝る」と続ける。真珠は目を細め、「夢みたい」と笑った。道具の受け渡しが、二人だけのサインになった。
真珠は歩きながら、ふと常備薬ケースを見つめた。「これって、ただの道具なのにさ」と言いかけて止まる。清志が「うん」と待つと、真珠は小さく笑い、「一緒に使うと、思い出になるね」と続けた。
真珠は歩きながら、ふと常備薬ケースを見つめた。「これって、ただの道具なのにさ」と言いかけて止まる。清志が「うん」と待つと、真珠は小さく笑い、「一緒に使うと、思い出になるね」と続けた。
帰り道、清志は「次は真珠のやりたいことを先に聞く」と言った。真珠は少し考えてから、常備薬ケースを軽く振って合図する。「じゃあ、また一緒に使おう」。その一言で、二人の言いかけた言葉が、ちゃんと形になった。 真珠は笑ってうなずき、清志の袖を軽く引いた。
【終】


