第56話 枕カバーから始まる相談
(獅子座君♂x蠍座ちゃん♀)
土曜の昼下がり、美玲の部屋で、雨粒の名残がアスファルトに光っていた。窓の外が早く暗くなり、部屋の中だけがやけに明るく見えた。
告白の返事をした次の週、美玲は足をすり合わせて寒さを追い払う。壮真は無言で枕カバーを持ってきた。
ただの道具のはずなのに、触れた瞬間、心までほぐれていく気がした。
途中で美玲が鞄をごそごそ探して、困ったように肩をすくめた。「あ、持ってくるの忘れた」——その一言で、壮真は立ち止まる。
実は壮真は昨日、同じ枕カバーをもう一つ用意していた。理由は、美玲が前に「これがあると助かるんだ」と言ったのを覚えていたから。壮真は「うまくいくに決まってる」と言いながら、そっと手渡した。
美玲は受け取り、しばらく黙ったあと、「秘密、守る」と笑った。声は小さいのに、胸の中がじんわり温かくなる。壮真は「じゃ、今使おう」と前を向き、美玲はその背中に小さく「うん」と重ねた。
美玲が靴ひもを結び直している間、壮真は周りを見回し、来週の予定を指で数えた。「会える日は少ないけど、短くてもいい」と言うと、美玲は「短いほど大事にする」と返して、目を合わせた。
美玲が靴ひもを結び直している間、壮真は周りを見回し、来週の予定を指で数えた。「会える日は少ないけど、短くてもいい」と言うと、美玲は「短いほど大事にする」と返して、目を合わせた。
帰り道、壮真は「次は美玲のやりたいことを先に聞く」と言った。美玲は少し考えてから、枕カバーを軽く振って合図する。「じゃあ、また一緒に使おう」。その一言で、二人の次の約束が、自然に浮かんだ。 美玲は笑ってうなずき、壮真の袖を軽く引いた。
【終】
(獅子座君♂x蠍座ちゃん♀)
土曜の昼下がり、美玲の部屋で、雨粒の名残がアスファルトに光っていた。窓の外が早く暗くなり、部屋の中だけがやけに明るく見えた。
告白の返事をした次の週、美玲は足をすり合わせて寒さを追い払う。壮真は無言で枕カバーを持ってきた。
ただの道具のはずなのに、触れた瞬間、心までほぐれていく気がした。
途中で美玲が鞄をごそごそ探して、困ったように肩をすくめた。「あ、持ってくるの忘れた」——その一言で、壮真は立ち止まる。
実は壮真は昨日、同じ枕カバーをもう一つ用意していた。理由は、美玲が前に「これがあると助かるんだ」と言ったのを覚えていたから。壮真は「うまくいくに決まってる」と言いながら、そっと手渡した。
美玲は受け取り、しばらく黙ったあと、「秘密、守る」と笑った。声は小さいのに、胸の中がじんわり温かくなる。壮真は「じゃ、今使おう」と前を向き、美玲はその背中に小さく「うん」と重ねた。
美玲が靴ひもを結び直している間、壮真は周りを見回し、来週の予定を指で数えた。「会える日は少ないけど、短くてもいい」と言うと、美玲は「短いほど大事にする」と返して、目を合わせた。
美玲が靴ひもを結び直している間、壮真は周りを見回し、来週の予定を指で数えた。「会える日は少ないけど、短くてもいい」と言うと、美玲は「短いほど大事にする」と返して、目を合わせた。
帰り道、壮真は「次は美玲のやりたいことを先に聞く」と言った。美玲は少し考えてから、枕カバーを軽く振って合図する。「じゃあ、また一緒に使おう」。その一言で、二人の次の約束が、自然に浮かんだ。 美玲は笑ってうなずき、壮真の袖を軽く引いた。
【終】


