第101話 ゴミ袋で丸くなる角
(射手座君♂x獅子座ちゃん♀)
四月の放課後、体育館の裏口で、薄い雲が流れていた。清掃当番の札が揺れ、誰かの足音が遠くへ消えた。
付き合い始めて間もなく、俊朗は失敗しても笑って切り替える。絢音はそれを追いかけながら、ほうきの柄を握り直す。
今日の担当は台所の汚れを落とす。手元にはゴミ袋があり、使い方を間違えるとベタついたり匂いが残ったりする。
二人が動き出すと、近くの友だちが「手伝う?」と声をかけてきた。俊朗は「新しいやり方、試す?」と返し、役割をぱっと分ける。
絢音は相手を褒めて背中を押す、苦手そうな子の隣へ回って、やり方を静かに見せた。中心にあるゴミ袋は順番を守らないと失敗する。焦った誰かが先に触れてしまい、少しだけやり直しになりかけた。
そのとき俊朗が「一回止めよう」と手を上げ、絢音が「ここから」と指で道を作った。二人の声は違うのに、向いている先が同じだった。終わったあと、友だちは「息ぴったりだね」と笑い、二人は同時に顔を赤くした。
最後の確認をしていると、絢音が「ありがとう」とはっきり言った。俊朗は返事の代わりにうなずき、少しだけ指先で絢音の袖をつまむ。誰にも見えない小さな合図が、二人には十分だった。
最後の確認をしていると、絢音が「ありがとう」とはっきり言った。俊朗は返事の代わりにうなずき、少しだけ指先で絢音の袖をつまむ。誰にも見えない小さな合図が、二人には十分だった。
帰り道、俊朗は「次は絢音のやりたいことを先に聞く」と言った。絢音は少し考えてから、ゴミ袋を軽く振って合図する。「じゃあ、また一緒に使おう」。その一言で、二人の同じ方向へ進む気持ちが、静かに重なった。
【終】
(射手座君♂x獅子座ちゃん♀)
四月の放課後、体育館の裏口で、薄い雲が流れていた。清掃当番の札が揺れ、誰かの足音が遠くへ消えた。
付き合い始めて間もなく、俊朗は失敗しても笑って切り替える。絢音はそれを追いかけながら、ほうきの柄を握り直す。
今日の担当は台所の汚れを落とす。手元にはゴミ袋があり、使い方を間違えるとベタついたり匂いが残ったりする。
二人が動き出すと、近くの友だちが「手伝う?」と声をかけてきた。俊朗は「新しいやり方、試す?」と返し、役割をぱっと分ける。
絢音は相手を褒めて背中を押す、苦手そうな子の隣へ回って、やり方を静かに見せた。中心にあるゴミ袋は順番を守らないと失敗する。焦った誰かが先に触れてしまい、少しだけやり直しになりかけた。
そのとき俊朗が「一回止めよう」と手を上げ、絢音が「ここから」と指で道を作った。二人の声は違うのに、向いている先が同じだった。終わったあと、友だちは「息ぴったりだね」と笑い、二人は同時に顔を赤くした。
最後の確認をしていると、絢音が「ありがとう」とはっきり言った。俊朗は返事の代わりにうなずき、少しだけ指先で絢音の袖をつまむ。誰にも見えない小さな合図が、二人には十分だった。
最後の確認をしていると、絢音が「ありがとう」とはっきり言った。俊朗は返事の代わりにうなずき、少しだけ指先で絢音の袖をつまむ。誰にも見えない小さな合図が、二人には十分だった。
帰り道、俊朗は「次は絢音のやりたいことを先に聞く」と言った。絢音は少し考えてから、ゴミ袋を軽く振って合図する。「じゃあ、また一緒に使おう」。その一言で、二人の同じ方向へ進む気持ちが、静かに重なった。
【終】


