手ぬぐいを握りしめ、ゆっくりと立ち上がりひとつ頷く。 「洗濯物なら俺も手伝おっか?」 「お前がやったら皺だらけになるだろ。数ヶ月休学してた上ただでさえ馬鹿なんだから、勉強でもしとけ馬鹿」 「はぁ!? 馬鹿って言ったやつが馬鹿なんだよ!」 今の障子を閉める直前、僅かに目が合った。揺るがない瞳にじっと見つめられ、逃げるように障子を閉じた。