「まぁ、そもそもそういう状況に陥っていたら仲間が助けに向かっているだろうから問題ない。それに力を失うほどの案件に巻き込まれたなら私は神職を辞めたくなっていると思うし、報奨金もたんまり出るはずだ。その金で残りの余生をのんびりと楽しむから、別に力を失っても構わんな」
ハハッと笑いながら二人の元へ戻ってきた亀世に、男二人はずこっと肩を落とす。
さっきまでめちゃくちゃ格好良かったのに、とげんなりしながら泰紀が呟けば、「正解したんだから本音ぐらいこぼしてもいいだろ」と悪い笑みを浮かべた。
「よくやった亀世、これで残すは一問だな」
泰紀と亀世の背中を叩いた。三人は揃って文車妖妃を振り返る。
扇子を仰ぐ文車妖妃が鼻を上げて挑発的な眼差しで三人を見た。
「なかなか見所のある奴らだ。妾の問答を二問目まで答えられたヤツは、かつて八人しかおらん。あ奴らもお前たちと同じような学生だった」
「……俺そのうちの一人が誰かわかるかも」
ニヤニヤ笑う担任の顔が思い浮かんで、泰紀は苦笑いを浮かべた。
「ちなみにこの試練の存在を教えてくれたのは薫先生だぞ」
「デスヨネ」
一体何やってんだよあの人は。



