ドスンッと派手に尻もちを着いて唸り声をあげた。
いてぇと顔を歪めて顔をあげる。頭上はブラックホールのように何も見えない真っ暗闇が広がっている。かなり上の方から派手に落ちてきた感覚だった。
顔を顰めながら見上げていると、文字通り双子が上から降ってきた。泰紀の隣に難なく着地する。
「おいおいおい! 何だよこれ!?」
「本庁の役人たちが仕掛けたトラップだ。秘匿性の高い資料が保管されているからだろうな。御札の保有者と異なる名前の者が通行したら、このトラップが作動するようになっている」
「知ってたなら先に言ってくんね!?」
激しくぶつけたしりを撫でながら涙目で抗議する。
鶴吉に手を借りて立ち上がって辺りを見渡す。そこは日本の城の中にある廊下のような場所だった。床は板張りで、閉め切られた障子が果てしなく続いている。
大人が二人両手を広げて通れるくらいの広さだろうか。天井は真っ暗闇が広がるだけで高さは測れない。ひたすら真っ直ぐ前に続いており、等間隔に鈍く光る行灯が置いてあった。
「……これ、脱出方法は?」
「この廊下をひたすら進むしかない」
行灯の光でゆらゆらと揺れる影を見つめて唾を飲み込む。
「本庁が仕掛けたトラップってことは、ただ進むだけじゃないんだろ?」
「おっ、察しがいいな」
今鶴吉に褒められても嬉しくない。
一体どんな仕掛けなんだ、と廊下の先を睨んでいると奥の方から青白い光がぼわりと浮かび上がったのが見えた。



