どこまで双子に打ち明けるべきか悩んでいるうちに、鶴吉の腕が首に回った。
「今更センパイに隠し事かァ? いいから全部吐きやがれ」
ギリギリと締めあげられ「ギブギブ!」と腕を叩く。
二人の目を見れば、己のことを心配してここまで来てくれたことがいやでも伝わってくる。でも、この二人はこの件で親友を一人失っている。これ以上二人に悲しい思いをさせるのは嫌だ。
「お前のその小さい脳ミソで考えるより、私たちを頼れ、泰紀」
「お前は優しい奴だからあれこれ考えてんだろけど、そんな気遣いはいらねぇよ」
この双子にはそこまでバレているのか。
無性に目頭が熱くなって俯くと、大きな硬い手と小さなしなやかな手が自分の頭をポンと叩いた。
「私たちは親友を奪われたんだ。黙ってるわけないだろ」
「俺たちも、お前たちと一緒に戦う」
ああ、この人達は本当に。
涙がまつ毛を越えないように必死に目を瞑って唇を噛み締めた。
クラスメイトたちについて行かなかったのは、守りたいものがあるからだと言ったけれど、本当はどこかで怯えていたからだ。
目の前で命が奪われていくのを見た。その日から、自分の大切な人たちが死ぬ夢を何度も見た。
どうしようもなく怖かった。また目の前で誰かの命が奪われるかもしれないと思うと、目を背けたかった。
でもこの人は、この人達は、それでも尚立ち上がろうとする。立ち向かおうとする。
どうして、そんなにも強く立っていられるんだろう。



