「ここの海、”星影”っていうでしょ。だから、その星の部分を用いて”ステラ”。…安直すぎかな」
「にゃ~お」
千紗が返事をする前に、白猫が小さく鳴き声を上げた。
そして澪の足元にじゃれついた。
――千紗にはその猫が小さく、笑ったように感じた。
「いいじゃん、ステラ!私白猫だからホワイトとか、ユキちゃんとか、スノーとか、いろいろ変な方向で考えてたから…それ、いいと思う!!」
澪が提案したステラのほかに、たくさん候補が上がったが、白猫をその名前で呼んでみても、どれもしっくりこないという千紗の意見から、最終的にステラと決まった。
「ねえっ、澪ちゃん。また来ようね、ステラに会いに!」
にっこりと笑みを浮かべた千紗に、澪はゆっくりと頷いた。



