―――それは、××××年五月六日、午後四時三十二分のことだった。 「バイバイ、澪(みお)ちゃん」 キィィッと電車のひきつったブレーキ音と共に…ドンッという衝撃音が、私の耳を蝕んだ。 竹中千紗(たけなかちさ)…十七歳は、今、その瞬間、私の目の前で。 命を、落とした。