聖地は畑から生まれる—追放回復術師の薬草園、巡礼路になります

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異世界(スローライフ)7位(2025/10/20)

異世界ファンタジー

聖地は畑から生まれる—追放回復術師の薬草園、巡礼路になります
作品番号
1762331
最終更新
2025/10/09
総文字数
142,127
ページ数
2ページ
ステータス
完結
いいね数
165
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異世界(スローライフ)7位(2025/10/20)

 殴らない回復術師は役立たず——そんな言葉で追放された。剣も派手な魔法もない。私に残ったのは、薬草の知識と土の匂いだけ。
 辺境の荒れ地に小さな畑を拓き、ミントとセージ、アザミを植える。風が変わる。最初の客は、迷子の旅人。切り傷に塗った軟膏がよく効いたらしい。二人目は、眠れぬ商人。カモミールの茶で眠り、笑って帰った。
 噂は“効能”を連れてくる。いつしか畑の脇に石が積まれ、祈りの言葉が刻まれた。私は神官ではない。でも、生活には“回復”が要る。だから私は、寝床を増やし、簡易診療を整え、旅人に仕事を分けた。
 畑は市場になり、通りは巡礼路へ。商人は香草を仕入れ、吟遊詩人は“土の聖歌”を歌う。神殿が手を伸ばしてきたとき、私は笑って断った。「ここは畑です。神殿ではなく、台所と寝床の延長です」
 やがて勇者たちも訪れる。彼らの目に映る私は、戦わない、でも世界を“軽くする”術師。ざまぁは叫んで得るものでなく、静かに機能するものでいい。畑は今日も、誰かの心拍をゆっくりにする。
あらすじ
勇者パーティを追放された回復術師が、辺境で薬草畑を耕しただけ——のはずが、傷が治る、心が軽い、空気がやさしいと噂が走り、いつしか人々は“巡礼”を始める。神官も商人も旅人も。畑は聖地になり、テントは宿になり、彼は“院長”と呼ばれた。癒しと生活で世界を変える物語。

目次

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