女社長の中宮、後宮物語!〜美姫の後宮恋愛溺愛友情噺〜

「旅支度しよっ!たーび、旅支度」
他の女房が退がったのを確認して神海は親友モードに戻ってしまう。今日は歌式部をはじめとし、神海以外の全員が休みの日。かといって帰省したりする人はいない。
だって女房は売られた身。家はここだと思っているらしい。ほんっとこの時代ってつくづく貧困だしねぇ。私も死ぬなら一つでもSDGsを叶えてから死ねばよかった。まぁここじゃ私は大層な美人になってるし神海とは心置きなく話せるから然程の文句はないけど。
でも、私は寂しい。やっぱり寂しい。神海(明木)はいるけどやっぱり他にも友達とかいたし、両親もいた。だから寂しい。だって、私は強そうに見えて神海がいないと何にもできないの。
そう想いにふけると急に寂しくなってくる。人肌が恋しくなってくる。
「星華、何考えてるの」
さすが双子の妹。神海には私の悩みがお見通しらしい。
「いや、なんでもない」
そうして私は無理に微笑んだ。神海は少し不可解な表情をしたけどそれ以上は何も追及しない。これが私たちの間の当たり前だった。