良かった、みんな凄く元気そう。
「巫寿、私達もいるぞ〜!」
聞き慣れた大好きな声に目を大きく見開く。クラスメイトたちの影からひょこっと顔を出した二人。
「よっ、元気だったか巫寿? 相変わらず可愛いな!」
「こんにちは巫寿ちゃん。俺らも薫先生に呼ばれて来ちゃった」
大好きな先輩たちの姿に思わず笑みがこぼれた。
「瑞祥さん、聖仁さんも……!」
クラスメイトたちを押し退けて駆け寄ってきた瑞祥さんは私を抱きしめてぐりぐりと頬ずりをする。苦しいです、と首に入った彼女の腕をぺしぺしと叩いた。
ほぼ全員揃ったね、と薫先生が私たちを見回した。
「何かあった時は薫先導のもと、お前たちにも協力してもらうことになる。頼んだぞ」
禄輪さんの言葉に、みんなの瞳が分かりやすくキラキラ輝いた。
「ってことは、僕らも"かむくらの神職"ってこと!?」
「残念ながら、お前たちに神職活動は認められてない。諸法度にもそう書いてあるだろ」
ちぇー、なんだよ!仲間はずれかよ!俺らもかむくらの神職って名乗りたい!と皆が不満げな声を上げる。気持ちは分かる。私も昨日はそのリアクションだった。
「名乗るなら、そうだねぇ。"かむくらの出仕"くらいならいいんじゃない?」
「お前はまたそんなこと……」
禄輪さんは呆れたように息を吐き、薫先生は「いいじゃん」と楽しそうにけらけらと笑った。



