言祝ぎの子 漆 ー国立神役修詞高等学校ー


「巫寿ちゃん」


シックな黒いワンピースに身を包んだ女性。その表情はどこか暗く、瞳は不安の色に染っている。


「……(あさ)さん」

「大丈夫? 酷い顔色だよ。ちゃんと眠ってる? ご飯は食べてる?」


その優しさが今は痛い。私にはその優しさを受け取る資格なんてない。

ひとつ頷いてその瞳を見上げた。



「お願いします。去見(きょけん)の明で、私の過去を見てください。私と芽さんの間に何があったのか、知りたいんです」