「────適当なこと、言わないでもらえますか」
まるで地の底から響くようないつもより数段低い声。ひぃぃ、と心の中で体を抱きしめる。
亀世さんそういう冗談本当に良くないです……!
慌てた聖仁さんか二人の間に割って入った。
「か、亀世。恵衣はそういう冗談に慣れてないからさ」
「なんだ、つまらん男だな。おい泰紀行くぞ」
ため息を吐いた亀世さんは震える泰紀くんの首根っこを掴んで、手をひらひらさせながら歩き出した。
残されたのは漆黒のオーラを纏う恵衣くんと私たち。
静かに聖仁さんと目を合わせて二人して額を押えた。



