もしそうだとしたら、なぜ? なぜこの霊は移動しているの? 何かから逃げている? それとも何かを求めている? その何かって一体何? わからないことが多すぎる。謎は深まるばかりだ。 振り返ってホワイトボードに張り出された陽太くんの顔写真を眺める。少しぎこちない笑みを浮かべた陽太くんと目が合った。 陽太くんは今どこにいて、何を思っているんだろう。