薫先生はいつも授業を五分早めに切り上げて私たちに自由時間を設けてくれる。みんなこの時間に居眠りしたり、授業で分からなかった箇所を質問したり、先生と雑談したりして各々自由に過ごしている。
今日の話題はもうすぐ行われる「神社実習」についてだった。
「薫先生、そういやもう実習先決まった?」
「あはは、キミらうるさいし決まってたらすぐに伝えてるよ」
「ちぇー、いつ決まるんだよ。遅くね?」
泰紀くんは不貞腐れた顔で机に突っ伏した。
確かに一年の時のの実習先は、丁度去年の今頃に発表された気がする。
「放課後の職員会議に神社実習の議題が上がってたから、明日の朝のホームルームの時には発表出来ると思うよ」
マジで!?と皆が目を輝かせる。
当たり社こい〜!と泰紀くん来光くんが必死に天に祈りを捧げ始めて、ふふと小さく笑う。
皆のように街中であることにこだわりは無いけれど、約二ヶ月間お世話になるのでまなびの社のように神職さまたち皆が優しい人だったら嬉しい。
まなびの社の吉祥宮司は、私たちに経験を積ませるために色んな現場にも派遣してくれた。だから、また実践経験が詰める所だとなお嬉しい。
「そういや去年の実習の時、薫先生僕たちのこと"問題児だけど優秀"って伝えましたよね? 僕を含めないでもらえます!?」



