✿───────✿
氷空くんへ
この手紙が届くころ、
わたしは、もう“いない”人になっているかもしれません。
でも、どうしても言葉にしておきたかった。
出会う前のわたしが、
まだ、あなたに“見つけてもらう前”のわたしが、
あなたにどうしても伝えたいことがあります。
わたしは、ずっと、
“生きている意味”を探してきました。
でも、誰にも気づかれないまま日々が過ぎて、
わたしの声も、名前も、全部、
どこにも届かないような気がしていた。
そんなとき、
夢の中で、あなたの声を聞きました。
「透」
その声が、どこまでも優しくて、
何度も、何度も、わたしを呼んでくれた。
目が覚めたとき、涙が止まらなかった。
でも、不思議と、あたたかかった。
そのとき、決めたんです。
会いに行こうって。
あなたに、名前を呼んでもらうために。
氷空くん。
あなたに出会えて、本当によかった。
あなたがわたしを見つけてくれて、
名前を呼んでくれて、
まるでわたしが“存在していいんだ”って、
そう思えたあの日のこと。
一生、忘れません。
──ありがとう。
──ずっと、好きでした。
白雪透より
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氷空くんへ
この手紙が届くころ、
わたしは、もう“いない”人になっているかもしれません。
でも、どうしても言葉にしておきたかった。
出会う前のわたしが、
まだ、あなたに“見つけてもらう前”のわたしが、
あなたにどうしても伝えたいことがあります。
わたしは、ずっと、
“生きている意味”を探してきました。
でも、誰にも気づかれないまま日々が過ぎて、
わたしの声も、名前も、全部、
どこにも届かないような気がしていた。
そんなとき、
夢の中で、あなたの声を聞きました。
「透」
その声が、どこまでも優しくて、
何度も、何度も、わたしを呼んでくれた。
目が覚めたとき、涙が止まらなかった。
でも、不思議と、あたたかかった。
そのとき、決めたんです。
会いに行こうって。
あなたに、名前を呼んでもらうために。
氷空くん。
あなたに出会えて、本当によかった。
あなたがわたしを見つけてくれて、
名前を呼んでくれて、
まるでわたしが“存在していいんだ”って、
そう思えたあの日のこと。
一生、忘れません。
──ありがとう。
──ずっと、好きでした。
白雪透より
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