金色に輝く宝石――時間の秘宝は、二人の目の前で淡い光を放ち続けていた。その光は温かくもあり、不安を掻き立てるようでもあった。宝石に映し出される過去や未来の映像は、二人の心を揺さぶっていた。
「これが秘宝の正体だとしたら……どうすればいいんだろう。」
琴乃が微かに震える声で呟いた。
「門神が言ってた代償って、何なんだ?」
幹太もまた、宝石から目を離せずにいた。
その時、宝石がさらに強い光を放ち、二人の頭の中に直接、声が響いた。
「この秘宝を手にする者は、自らの時間を差し出す覚悟が求められる。失われるのは、お前たちの過去か未来の一部。選べ、どちらを捨てるのか。」
二人は息を飲んだ。時間を操る力を手に入れるためには、過去か未来の一部を犠牲にしなければならないというのだ。