相手に見せていない顔だってあるし、使い分けている顔だってある。それは悪いことではないでしょう?
その日、私のスマホに見たことのないアプリが入っていた。アプリを開くと、大きく読みやすい文字が表示される。
【海野宮高等学校2年D組「SNSアカウント検索専用システム」】
「え? 何これ?」
意味の分からないアプリ。入れた覚えのないアプリ。でも、私の通っている高校は「海野宮高等学校」で、クラスは「二年D組」。全身に鳥肌が立ったのかゾワっとした寒気が身体を襲った。
そのアプリを見た時に「クラスの誰かのアカウントを見れるじゃん」より先に、「自分のアカウントがバレるのではないか」と思ってしまう。別に誰かの悪口を書いたアカウントがある訳でも、SNSアカウントを悪用している訳でもない。それでも、高校の友達には教えていない推し活用のアカウントだって持っているし、弱音をたまに吐くようなアカウントだって持っている。
スマホの画面は、今も明るく光っている。表示されているのは、分かりやすく単純な画面。
【SNSアカウントを知りたい人物の名前をご入力下さい】
記入欄:
記入欄の空白をポンっとタップすると、カーソルがそこに移動する。私は震えた手で、自分の名を入力した。
「金谷 冬妃」
画面が変わる。
【『金谷 冬妃』のSNSアカウント情報】
@fuyuki _ kaneya□□□□
@uyu _ cakecake1□□□□
@uyu_ hitorigoto□□□□
「私のアカウントじゃん……」
さらに身体が冷えていくのが分かった。その時ピコンと音が鳴り、画面の上部にメッセージの通知が見えた。
「冬妃ー、今日の数学って誰から当たるんだっけ? 前回出席番号の14まで終わったような気がするけど」
同じクラスの友達の美海からのメッセージ。私は呆然とした頭のまま、「ごめん、覚えてない」と打ち込む。続けて「ねぇ、なんか変なアプリ入ってなかった?」と送った。
「変なアプリ? 何それ? 急にどうした?笑」
その返信を見た時、ドックドックと鳴り響いていた心臓が少しずつトクトクとゆっくりとしたリズムに変わっていく。私は多少の冷静さを取り戻した心で先ほどのアプリをもう一度開いた。
すると、画面の右上にハテナマークが付いていることに気づく。押すと簡単な説明書が出てきた。
【これは海野宮高等学校2年D組のSNSアカウントを検索するシステムです。SNSアカウントを知りたい人物の名前を記入欄に入力して、検索ボタンを押してください。その人物のアカウントIDが表示されます。ただし、検索出来る範囲は海野宮高等学校2年D組の生徒に限ります。
そしてこのシステムを使える人物は、2年D組「金谷 冬妃」に限ります】
意味深で怖さを秘めた文章を読んで、また心臓が速なり出したのが分かった。それでも、人は見てはいけないと分かっていても、怖いもの見たさで見てしまうこともある。知ってはいけないと……知らない方が良いと分かっているのに、覗いてしまうことだってある。
初めは、クラスで話したこともない関わりのない人を調べてしまった。
次に、次に、と調べていくうちに見たくないものも目に入っていく。
「うちのクラスの女子レベル低いー。可愛い子3で、ブス7って感じ」
「てか、担任ウザい」
見てはいけないクラスの悪口を見て、勝手に傷つき、さらにハマっていく。人の薄暗さや悪口を覗き、さらに検索する手が止まらなくなっていく。
毎日教室に行っても、誰もこのアプリの話はしない。つまり本当に私だけしか見れないと分かるから、さらに止まらなくなっていく。そして、人の秘密を知っていく。
【それでも、このアプリはアカウントIDしか調べることは出来ない】
つまり、鍵のかかっているアカウントの内容は見られないのだ。それでも、アカウント名とアカウントの紹介文は見れる。人の秘密を知るには十分すぎるほどで。
[最強アイドル⚪︎⚪︎⚪︎くん応援アカウント]
[ロリータファッション大好き女の子。自分に正直に生きたい]
[弱音吐きまくり。防衛は個々でお願いします]
鍵のかかっていないアカウントは中まで見て、鍵がかかっているアカウントは紹介文まで読む。最低だと分かっているのに、深夜ベッドに入ると人の秘密を見てしまう。誰かに言いふらす訳じゃないのに、見てしまう。毎日一人ずつ見て、いつの間にか十日が経っていた。
それでも、一番気になるのは自分のクラスの悪口を言っているアカウントだった。毎日のように「自分の悪口が言われていないか」を確認してしまう。「止めないと、止めないと」と思っていても、毎日のように見てしまう。全然教室では話さないクラスメイトのアカウントでも、自分の悪口を見つけたくなくて逆に覗くのだ。
「にしても、前の席のやつウルさすぎ。休み時間に友達と話すにしても、もっと小さな声で話せよ。友達もうるせーし」
このアカウントの持ち主の前の席は、美海だった。つまり、休み時間に来る友達は私のこと。ギュッと心臓が握り潰されるような感覚がした。その日の夜は目を瞑っても眠れなくて、たまに目を開けては進んでいない時計の針にため息をついた。
「……妃、冬妃。おーい!」
美海が私の顔の前で手をパタパタさせている。私は慌てて、「ごめん! 何の話だっけ?」と聞いた。
「大した話じゃないけど……それより、なんか今日、冬妃元気なくない? 声も小さいし」
無意識のうちに相手に分かるほど私は声量を変えていたらしい。
「えー、そんなことないよ?」
わざと明るい声を出しても、美海の疑念は晴れない。すると、美海がくるっと身体を動かして、後ろの席の男子に話しかけた。ブワッと全身に寒気がしたのが分かった。
「ねー、日野ー。なんか今日の冬妃元気なくない?」
その男子は昨日のアカウントの持ち主。私は耳を塞ぎたくなる衝動を感じながらも、身体は全く動かなかった。しかし、その男子は笑顔で茶化すように返すのだ。
「俺が知るか!」
そう、笑顔で返すのだ。そして、ちらっと心配そうに私の顔を見る。
「あー、でも、確かに金谷さんの顔色ちょっと悪いかも。大丈夫?」
その人の顔の使い分けの瞬間を見て、私は泣きそうになってしまう。
「実は朝からちょっと調子悪かったんだよね。次の授業の間だけ保健室で休むことにするね」
早口でそう言い放って、私は教室を飛び出した。
その瞬間、初めて私は自分の行動を本当の意味で後悔した。
興味本位で勝手に相手の秘密を覗いて、私は一体何をしているのだろう。全ては自業自得で、私に傷つく権利などない。それでも、入った保健室には誰もいなくて、傷つく権利がないはずの私は、傲慢にも涙を零していた。
涙を拭って、濡れてしまった手でスマホを取り出す。私はアプリの削除画面を開いた。バツ印を押して、あの変なアプリを消そうとした。その瞬間……
【このアプリを消すには、クラスメイト全員のアカウントIDを検索する必要があります】
「え……?」
確かにまだ全員は調べていない。一日一人ずつ調べて、もう十人は調べ終わっていた。残り約二十人ほど。私は焦ったが、このシステムはアカウントIDしか表示されない。つまり、そのアカウントIDをSNSで検索しなければ、調べても大丈夫だと気づいた。
パパッと全員の名前を検索してしまって、早くこのアプリを削除しよう。うん、そうだ。それで、早くいつも通りの日常に戻ればいい。
タッ、タンッ、と出席番号順に調べていないクラスメイトの名前を打ち込んでいく。次に、次に、と入力を終わらせていく。そして、私は知ってはいけないあるクラスメイトの秘密を見つけてしまう。
【記入欄:飛田 匠真】
検索と書かれた枠を押す。流れ作業のように行なっていた手が止まった。
【『飛田匠真』のSNSアカウント情報】
@ameya _ syouhei□□□□
「あめや……しょうへい……」
飴屋 翔平は高校一年生の時に亡くなった私のクラスメイトだった。飴屋くんはいつも一人でいる男の子だった。意味が分からないまま、SNSアプリを開き、アカウントIDを入力して検索する。
その瞬間、保健室の扉が開いた。
「あれ? 金谷さんも保健室来てたの? 体調悪いなら、俺が保健室の先生呼んでこようか?」
タイミングなんて意味が分からないもので、運命のようなものなのかもしれない。
「飛田くんって、飴屋くんと仲が良かったの……?」
保健室に入ってきた飛田くんと私は目を合わせた。光ったままの私のスマホには、飛田くんの使っているアカウント。
【アカウントID:@ameya _ syouhei□□□□
アカウント名:白色
アカウント紹介:なし】
鍵のかかっていないそのアカウントには、毎日のように友達と遊んだ話や楽しいおしゃべりの話が書かれている。まるで飴屋くんが今も生きているようだった。それでも、たまに我に帰ったように「忘れられない」とか「何でお前だけ先にいなくなる」と書かれている。
飛田くんは呆然としている私を見て、しばらく黙っていたが、私のスマホの画面がちらっと見えたようで状況が分かったみたいだった。
「なんで金谷さんがそのアカウントを知っているか知らないけど……」
言葉を途中で止めて、飛田くんは私に近づいてくる。私は何処か怖さを感じて、一歩後ろに下がった。その私の行動に、飛田くんはすぐに足を止めてくれる。
「ごめん、怖がらせるつもりはなくて。明日まででいいから黙っていてくれない?」
その言葉の意味が私には分かっていた。だって、先ほどのアカウントの一番最新の呟きは……
「明日にはお前の所に行くから」
飛田くんは今にも泣き出しそうなほど悲しそうに笑った。
その日、私のスマホに見たことのないアプリが入っていた。アプリを開くと、大きく読みやすい文字が表示される。
【海野宮高等学校2年D組「SNSアカウント検索専用システム」】
「え? 何これ?」
意味の分からないアプリ。入れた覚えのないアプリ。でも、私の通っている高校は「海野宮高等学校」で、クラスは「二年D組」。全身に鳥肌が立ったのかゾワっとした寒気が身体を襲った。
そのアプリを見た時に「クラスの誰かのアカウントを見れるじゃん」より先に、「自分のアカウントがバレるのではないか」と思ってしまう。別に誰かの悪口を書いたアカウントがある訳でも、SNSアカウントを悪用している訳でもない。それでも、高校の友達には教えていない推し活用のアカウントだって持っているし、弱音をたまに吐くようなアカウントだって持っている。
スマホの画面は、今も明るく光っている。表示されているのは、分かりやすく単純な画面。
【SNSアカウントを知りたい人物の名前をご入力下さい】
記入欄:
記入欄の空白をポンっとタップすると、カーソルがそこに移動する。私は震えた手で、自分の名を入力した。
「金谷 冬妃」
画面が変わる。
【『金谷 冬妃』のSNSアカウント情報】
@fuyuki _ kaneya□□□□
@uyu _ cakecake1□□□□
@uyu_ hitorigoto□□□□
「私のアカウントじゃん……」
さらに身体が冷えていくのが分かった。その時ピコンと音が鳴り、画面の上部にメッセージの通知が見えた。
「冬妃ー、今日の数学って誰から当たるんだっけ? 前回出席番号の14まで終わったような気がするけど」
同じクラスの友達の美海からのメッセージ。私は呆然とした頭のまま、「ごめん、覚えてない」と打ち込む。続けて「ねぇ、なんか変なアプリ入ってなかった?」と送った。
「変なアプリ? 何それ? 急にどうした?笑」
その返信を見た時、ドックドックと鳴り響いていた心臓が少しずつトクトクとゆっくりとしたリズムに変わっていく。私は多少の冷静さを取り戻した心で先ほどのアプリをもう一度開いた。
すると、画面の右上にハテナマークが付いていることに気づく。押すと簡単な説明書が出てきた。
【これは海野宮高等学校2年D組のSNSアカウントを検索するシステムです。SNSアカウントを知りたい人物の名前を記入欄に入力して、検索ボタンを押してください。その人物のアカウントIDが表示されます。ただし、検索出来る範囲は海野宮高等学校2年D組の生徒に限ります。
そしてこのシステムを使える人物は、2年D組「金谷 冬妃」に限ります】
意味深で怖さを秘めた文章を読んで、また心臓が速なり出したのが分かった。それでも、人は見てはいけないと分かっていても、怖いもの見たさで見てしまうこともある。知ってはいけないと……知らない方が良いと分かっているのに、覗いてしまうことだってある。
初めは、クラスで話したこともない関わりのない人を調べてしまった。
次に、次に、と調べていくうちに見たくないものも目に入っていく。
「うちのクラスの女子レベル低いー。可愛い子3で、ブス7って感じ」
「てか、担任ウザい」
見てはいけないクラスの悪口を見て、勝手に傷つき、さらにハマっていく。人の薄暗さや悪口を覗き、さらに検索する手が止まらなくなっていく。
毎日教室に行っても、誰もこのアプリの話はしない。つまり本当に私だけしか見れないと分かるから、さらに止まらなくなっていく。そして、人の秘密を知っていく。
【それでも、このアプリはアカウントIDしか調べることは出来ない】
つまり、鍵のかかっているアカウントの内容は見られないのだ。それでも、アカウント名とアカウントの紹介文は見れる。人の秘密を知るには十分すぎるほどで。
[最強アイドル⚪︎⚪︎⚪︎くん応援アカウント]
[ロリータファッション大好き女の子。自分に正直に生きたい]
[弱音吐きまくり。防衛は個々でお願いします]
鍵のかかっていないアカウントは中まで見て、鍵がかかっているアカウントは紹介文まで読む。最低だと分かっているのに、深夜ベッドに入ると人の秘密を見てしまう。誰かに言いふらす訳じゃないのに、見てしまう。毎日一人ずつ見て、いつの間にか十日が経っていた。
それでも、一番気になるのは自分のクラスの悪口を言っているアカウントだった。毎日のように「自分の悪口が言われていないか」を確認してしまう。「止めないと、止めないと」と思っていても、毎日のように見てしまう。全然教室では話さないクラスメイトのアカウントでも、自分の悪口を見つけたくなくて逆に覗くのだ。
「にしても、前の席のやつウルさすぎ。休み時間に友達と話すにしても、もっと小さな声で話せよ。友達もうるせーし」
このアカウントの持ち主の前の席は、美海だった。つまり、休み時間に来る友達は私のこと。ギュッと心臓が握り潰されるような感覚がした。その日の夜は目を瞑っても眠れなくて、たまに目を開けては進んでいない時計の針にため息をついた。
「……妃、冬妃。おーい!」
美海が私の顔の前で手をパタパタさせている。私は慌てて、「ごめん! 何の話だっけ?」と聞いた。
「大した話じゃないけど……それより、なんか今日、冬妃元気なくない? 声も小さいし」
無意識のうちに相手に分かるほど私は声量を変えていたらしい。
「えー、そんなことないよ?」
わざと明るい声を出しても、美海の疑念は晴れない。すると、美海がくるっと身体を動かして、後ろの席の男子に話しかけた。ブワッと全身に寒気がしたのが分かった。
「ねー、日野ー。なんか今日の冬妃元気なくない?」
その男子は昨日のアカウントの持ち主。私は耳を塞ぎたくなる衝動を感じながらも、身体は全く動かなかった。しかし、その男子は笑顔で茶化すように返すのだ。
「俺が知るか!」
そう、笑顔で返すのだ。そして、ちらっと心配そうに私の顔を見る。
「あー、でも、確かに金谷さんの顔色ちょっと悪いかも。大丈夫?」
その人の顔の使い分けの瞬間を見て、私は泣きそうになってしまう。
「実は朝からちょっと調子悪かったんだよね。次の授業の間だけ保健室で休むことにするね」
早口でそう言い放って、私は教室を飛び出した。
その瞬間、初めて私は自分の行動を本当の意味で後悔した。
興味本位で勝手に相手の秘密を覗いて、私は一体何をしているのだろう。全ては自業自得で、私に傷つく権利などない。それでも、入った保健室には誰もいなくて、傷つく権利がないはずの私は、傲慢にも涙を零していた。
涙を拭って、濡れてしまった手でスマホを取り出す。私はアプリの削除画面を開いた。バツ印を押して、あの変なアプリを消そうとした。その瞬間……
【このアプリを消すには、クラスメイト全員のアカウントIDを検索する必要があります】
「え……?」
確かにまだ全員は調べていない。一日一人ずつ調べて、もう十人は調べ終わっていた。残り約二十人ほど。私は焦ったが、このシステムはアカウントIDしか表示されない。つまり、そのアカウントIDをSNSで検索しなければ、調べても大丈夫だと気づいた。
パパッと全員の名前を検索してしまって、早くこのアプリを削除しよう。うん、そうだ。それで、早くいつも通りの日常に戻ればいい。
タッ、タンッ、と出席番号順に調べていないクラスメイトの名前を打ち込んでいく。次に、次に、と入力を終わらせていく。そして、私は知ってはいけないあるクラスメイトの秘密を見つけてしまう。
【記入欄:飛田 匠真】
検索と書かれた枠を押す。流れ作業のように行なっていた手が止まった。
【『飛田匠真』のSNSアカウント情報】
@ameya _ syouhei□□□□
「あめや……しょうへい……」
飴屋 翔平は高校一年生の時に亡くなった私のクラスメイトだった。飴屋くんはいつも一人でいる男の子だった。意味が分からないまま、SNSアプリを開き、アカウントIDを入力して検索する。
その瞬間、保健室の扉が開いた。
「あれ? 金谷さんも保健室来てたの? 体調悪いなら、俺が保健室の先生呼んでこようか?」
タイミングなんて意味が分からないもので、運命のようなものなのかもしれない。
「飛田くんって、飴屋くんと仲が良かったの……?」
保健室に入ってきた飛田くんと私は目を合わせた。光ったままの私のスマホには、飛田くんの使っているアカウント。
【アカウントID:@ameya _ syouhei□□□□
アカウント名:白色
アカウント紹介:なし】
鍵のかかっていないそのアカウントには、毎日のように友達と遊んだ話や楽しいおしゃべりの話が書かれている。まるで飴屋くんが今も生きているようだった。それでも、たまに我に帰ったように「忘れられない」とか「何でお前だけ先にいなくなる」と書かれている。
飛田くんは呆然としている私を見て、しばらく黙っていたが、私のスマホの画面がちらっと見えたようで状況が分かったみたいだった。
「なんで金谷さんがそのアカウントを知っているか知らないけど……」
言葉を途中で止めて、飛田くんは私に近づいてくる。私は何処か怖さを感じて、一歩後ろに下がった。その私の行動に、飛田くんはすぐに足を止めてくれる。
「ごめん、怖がらせるつもりはなくて。明日まででいいから黙っていてくれない?」
その言葉の意味が私には分かっていた。だって、先ほどのアカウントの一番最新の呟きは……
「明日にはお前の所に行くから」
飛田くんは今にも泣き出しそうなほど悲しそうに笑った。



