死にたい夜にはコーヒーを飲む。昔付き合っていた貴女が愛飲していたから。甘党な私は苦いものが大嫌いで、よくそんなものを飲めるなと常々思っていた。私は今、部屋で毛布に包まって震えている。未だ貴女のいない朝を迎えるのが怖いなんて可笑しいかな。手にもったマグに口をつける。やっぱり不味い。