夜になった。
 昼間の暖かさが嘘のように気温が急降下した。
 
 ん?

 低気圧?

 ん?

 寒気団?

 そうだ、シベリア寒気団が南下してきている。
 わたしに備わった特別な感覚がそう教えてくれていた。
 この冬一番の寒さが来ることを確信した。
 
 祈りが通じたんだ。
 神様ありがとう。
 なんにも御礼ができないけど、本当にありがとう。
 
 どこかにいる神様に感謝の言葉を呟き続けていると、安心したせいか、知らないうちに眠っていた。