皆さま、こんにちは。
お初にお目にかかります。作者のサワと申します。
この度は、私の拙い小説を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
はじめ、私はあとがきなんて書くつもりはありませんでした。私はある公立高校の文芸部に所属する、普通の高校生です。そしてこの同人誌は、そんな普通の高校生が個人的趣味で作ったものです。そんな私が仰々しくあとがきなどを書いたところで、ただの独りよがりになるのではないか……稚拙な本文にさらに泥を塗るだけなのではないか……と、躊躇していたのです。
でも今、私ははじめての同人誌の制作を終え、唐突に自分の行動を振り返りたくなりました。
私はなぜ、この小説を書いたのか。
この物語はなんのために存在しているのか。
結局、わかりませんでした。考えても考えてもわかりませんでした。この数ヶ月間、私の指は勝手に動いていたのです。まるでAIによる自動書記のように、四十六文字のひらがなと、同じ数のカタカナと、いくつかの漢字を組み合わせてひたすら文字を紡いでいた——さながら私は、物言わぬ操り人形のようだったと感じています。
自分の文章を形に残すことは小さなころからの夢でしたが、だからといってなぜこのジャンルの物語を選んだのか、それすらも思い出せません。
私は今まで、部活の中で歴史小説や伝奇小説を書いてきました。この同人誌の内容とはほど遠い内容です。そんな私が、他人に見せるのをためらってしまうような、こんなにも等身大の物語を書くなんて……世の中には不思議なこともあるものですね。
でも——そう。
今振り返ると、やはり私の中には伝えたいことがあったのだと思います。
伝えたいこと……それはきっと、ここで説明するのは違うと思います。この小説に込めた想いは私が押し付けるものではなく、読んだ方が自由に受け取るものだと思うから。
それでも私は、つい願ってしまうのです。
どうか、気づいてほしい。
私の想いに、気づいてほしい。
たったひとりでもいい。私の願いに、気づいてほしいんです。
皆さん、お願いです。
どうか、この小説を何度でも読んでみてください。
この小説の世界に、何度でも入り込んでください。
そしてどうか、よければ。
いつか、ここへ、かえっ◼️◼️◼️◼️◼️◼️◼️