小学校に入学して初めての席は、恭吾くんの隣だった。

 広瀬の「ひ」と、深町の「ふ」。

 頭文字があいうえおの表で隣だから、席も隣なんだって、恭吾くんがえらそうに教えてくれた。



────『恭吾くん、久しぶり』


時間は巻き戻せないけれど

同じ場所なら、また始められるかもしれないと、
淡い期待を抱いたのは内緒。