「……あれ、充電切れてる」
ベッドのサイドボードにあったスマホを手にして、充電が切れている事に気付いたのはお昼過ぎだった。
いつもなら充電して寝るはずなのに、それすらしなかったのは、仕事が休みだという事と、睡魔に勝てなかったから。
昨日は七海と終電まで飲んで盛り上がっていたから、いつもよりアルコールの量が多かったと思う。
だって、親友がプロポーズされただなんて、自分の事のように嬉しいし。
結婚したらどんな家庭を築くとか、仕事はできれば続けたいとか……明るい未来を想像して話していた七海は本当に幸せそうだった。
寂しくなっちゃうと思った事は反省しなければならない。
……もちろん、寂しいより嬉しい気持ちの方が勝つし。
「……うん?」
充電ケーブルにつないでから少しして着信音が鳴った。
ディスプレイには知らない番号が表示されている。
誰……だろう?
首を傾げながら、通話ボタンをタップした。
「もしもし……?」
『……あ、柚乃ちゃん?七海の父です』
「えっ?」
電話の相手は七海のお父さんだった。
おじさんが何で私に……?
「あ、えっと、こんにちは。……あの、どうかしましたか?」
『柚乃ちゃん……落ち着いて聞いて欲しい。……七海がお風呂場で手首を切った状態で発見されたんだ……』
「えっ……?」
七海が……何?
今、お風呂場で手首を切った状態で発見されたって聞こえたような……?
『大事な話があるから今日の午前中に実家に帰ってくるって言ってたんだ。でも、昼頃になっても帰ってこなくて。連絡しても七海に繋がらなくて。さっき、マンションに様子を見に来たら、七海が……』
おじさんの声がつまる。
突然の事で何がなんなのかわからず、私は言葉が全く出てこなかった。
「……そ、そんなのは何かの間違いじゃ……?だって、七海は……」
彼にプロポーズされたって嬉しそうに昨日の夜、報告してくれたし。
手首を切るとか、そんな……。
「七海は無事ですよね?!どこの病院に運ばれましたか?!私、今から……」
『七海は、すでに亡くなった状態で発見されたんだ』
震えるおじさんの声に、私は目の前が真っ暗になった。
ベッドのサイドボードにあったスマホを手にして、充電が切れている事に気付いたのはお昼過ぎだった。
いつもなら充電して寝るはずなのに、それすらしなかったのは、仕事が休みだという事と、睡魔に勝てなかったから。
昨日は七海と終電まで飲んで盛り上がっていたから、いつもよりアルコールの量が多かったと思う。
だって、親友がプロポーズされただなんて、自分の事のように嬉しいし。
結婚したらどんな家庭を築くとか、仕事はできれば続けたいとか……明るい未来を想像して話していた七海は本当に幸せそうだった。
寂しくなっちゃうと思った事は反省しなければならない。
……もちろん、寂しいより嬉しい気持ちの方が勝つし。
「……うん?」
充電ケーブルにつないでから少しして着信音が鳴った。
ディスプレイには知らない番号が表示されている。
誰……だろう?
首を傾げながら、通話ボタンをタップした。
「もしもし……?」
『……あ、柚乃ちゃん?七海の父です』
「えっ?」
電話の相手は七海のお父さんだった。
おじさんが何で私に……?
「あ、えっと、こんにちは。……あの、どうかしましたか?」
『柚乃ちゃん……落ち着いて聞いて欲しい。……七海がお風呂場で手首を切った状態で発見されたんだ……』
「えっ……?」
七海が……何?
今、お風呂場で手首を切った状態で発見されたって聞こえたような……?
『大事な話があるから今日の午前中に実家に帰ってくるって言ってたんだ。でも、昼頃になっても帰ってこなくて。連絡しても七海に繋がらなくて。さっき、マンションに様子を見に来たら、七海が……』
おじさんの声がつまる。
突然の事で何がなんなのかわからず、私は言葉が全く出てこなかった。
「……そ、そんなのは何かの間違いじゃ……?だって、七海は……」
彼にプロポーズされたって嬉しそうに昨日の夜、報告してくれたし。
手首を切るとか、そんな……。
「七海は無事ですよね?!どこの病院に運ばれましたか?!私、今から……」
『七海は、すでに亡くなった状態で発見されたんだ』
震えるおじさんの声に、私は目の前が真っ暗になった。