どんなに辛い事があっても、時間は止まってくれない。
私の世界は悲しみに暮れているけれど、周りはそうではなく、いつも通りせわしなく動き続けている。
カタカタとキーボードを打つ音、鳴り響く電話の音、誰かが電話で話す声……。
七海を失っても、私の日常は変わらず訪れる。
「柚乃、この間の企画、先方に許可取った?」
ぼんやりとする暇もなく、手帳を見てスケジュールの確認をしていたら、綾音先輩に声をかけられた。
「先ほど返事がきました。こちらの予定通り、明日の14時にうちの会議室で打ち合わせとなってるので、会議室押さえました」
「ありがとう。……柚乃、顔色悪いけど、大丈夫?」
「……はい?」
綾音先輩に指摘されて、私は首を傾げた。
顔色が悪いのは別に今に始まった事じゃないとは思うけど……。
「だから、顔色が悪いって言ってる。……約束取り付けてくれてありがとう。あとは私が動くから、柚乃は少し休んでな」
「……え、いや、でも……」
「ラウンジ行ってて。後で私も行くから」
綾音先輩が私の肩をポンポンとたたいた。
私の世界は悲しみに暮れているけれど、周りはそうではなく、いつも通りせわしなく動き続けている。
カタカタとキーボードを打つ音、鳴り響く電話の音、誰かが電話で話す声……。
七海を失っても、私の日常は変わらず訪れる。
「柚乃、この間の企画、先方に許可取った?」
ぼんやりとする暇もなく、手帳を見てスケジュールの確認をしていたら、綾音先輩に声をかけられた。
「先ほど返事がきました。こちらの予定通り、明日の14時にうちの会議室で打ち合わせとなってるので、会議室押さえました」
「ありがとう。……柚乃、顔色悪いけど、大丈夫?」
「……はい?」
綾音先輩に指摘されて、私は首を傾げた。
顔色が悪いのは別に今に始まった事じゃないとは思うけど……。
「だから、顔色が悪いって言ってる。……約束取り付けてくれてありがとう。あとは私が動くから、柚乃は少し休んでな」
「……え、いや、でも……」
「ラウンジ行ってて。後で私も行くから」
綾音先輩が私の肩をポンポンとたたいた。