大学一年生、四月。
地方から上京した私は、知り合いもなく大学のオリエンテーションにポツンと一人、参加していた。
周りは高校からの同級生なのか、入学して知り合ったのか、隣同士とか前後とかいくつもグループを作って楽しそうに話している姿がある。
とても話しかけられる空気ではない。
失敗したなぁ……。
入学式の時に話しかければ良かった。
これから始まるひとり暮らしに期待と不安でいっぱいで、入学式の時は余裕が無かった。
他にもひとりぼっちの人いないかな……?
……なんて、淡い期待を持ってみる。
流石にいないか……いないよね。
「隣、空いてますか?」
私と同じようにひとりぼっちの人がいないか周りを見ようと顔を上げた時、逆側から急に声をかけられた。
「えっ?」
驚きながら振り返ると、フワッと長い髪をなびかせた女の子が微笑んでいる。
「あ、は、はい!空いてます!」
「隣、座ってもいいですか?」
「もちろんです!どうぞ!」
私は慌てて頷きながら答えた。
「ありがとうございます」
彼女はそう言って、隣に座った。
その瞬間に、フワッと甘い香りがした。
……都会っ子は可愛いだけじゃなくて、それに合ったにおいもするんだ。
そんな事を考えていたら、
「食べます?」
可愛い声で、そう聞かれた。
彼女の手のひらには、新発売されたソフトキャンディが乗っている。
「あ、いただきます。……これ、新発売のクラシックレモン味ですよね?超気になってました」
「すごい!チェックしてたんですね!お菓子好きですか?それとも、CMキャラのドリプリのファン?」
ドリプリとは、国民的アイドルグループの『ドリームプリンス』の事。
ドリプリも好きだけど、大のお菓子好きの私はソフトキャンディのCMキャラに就任したドリプリのおかげで、コンビニやスーパーに行けば、このソフトキャンディを買ってしまう。
「どっちもです!」
「私も!うわー、同士に会えるなんて嬉しい!……あ、私は桐山 七海」
急に同士に会えてテンションが上がる私と七海ちゃん。
「私は、黒澤柚乃です」
「柚乃ちゃんって言うんだ?柚乃って呼んでもいい?私の事は七海って呼んでね」
「う、うん!」
地方から上京した私は、知り合いもなく大学のオリエンテーションにポツンと一人、参加していた。
周りは高校からの同級生なのか、入学して知り合ったのか、隣同士とか前後とかいくつもグループを作って楽しそうに話している姿がある。
とても話しかけられる空気ではない。
失敗したなぁ……。
入学式の時に話しかければ良かった。
これから始まるひとり暮らしに期待と不安でいっぱいで、入学式の時は余裕が無かった。
他にもひとりぼっちの人いないかな……?
……なんて、淡い期待を持ってみる。
流石にいないか……いないよね。
「隣、空いてますか?」
私と同じようにひとりぼっちの人がいないか周りを見ようと顔を上げた時、逆側から急に声をかけられた。
「えっ?」
驚きながら振り返ると、フワッと長い髪をなびかせた女の子が微笑んでいる。
「あ、は、はい!空いてます!」
「隣、座ってもいいですか?」
「もちろんです!どうぞ!」
私は慌てて頷きながら答えた。
「ありがとうございます」
彼女はそう言って、隣に座った。
その瞬間に、フワッと甘い香りがした。
……都会っ子は可愛いだけじゃなくて、それに合ったにおいもするんだ。
そんな事を考えていたら、
「食べます?」
可愛い声で、そう聞かれた。
彼女の手のひらには、新発売されたソフトキャンディが乗っている。
「あ、いただきます。……これ、新発売のクラシックレモン味ですよね?超気になってました」
「すごい!チェックしてたんですね!お菓子好きですか?それとも、CMキャラのドリプリのファン?」
ドリプリとは、国民的アイドルグループの『ドリームプリンス』の事。
ドリプリも好きだけど、大のお菓子好きの私はソフトキャンディのCMキャラに就任したドリプリのおかげで、コンビニやスーパーに行けば、このソフトキャンディを買ってしまう。
「どっちもです!」
「私も!うわー、同士に会えるなんて嬉しい!……あ、私は桐山 七海」
急に同士に会えてテンションが上がる私と七海ちゃん。
「私は、黒澤柚乃です」
「柚乃ちゃんって言うんだ?柚乃って呼んでもいい?私の事は七海って呼んでね」
「う、うん!」