そんないい人がすぐそばにいるのに、七海は別の人との結婚を選ぶんだ。

幼馴染くんも七海を妹みたいだって思ってたみたいだから、やっぱり恋愛って理屈じゃないんだなって改めて思った。


「絶対お似合いだと思うんだよねー。いつか絶対に紹介するね」


七海の幼馴染くんなら、恋愛は別として会ってみたいかな。

普通に気が合いそうだし、友だちになれそう。


「楽しみにしてるね」

「うん、楽しみにしてて」


そう言って、笑い合って話してたのに。






その日の夜。

七海は風呂場で手首を切って、この世を去った。