大好きな彼とついに結婚かぁ……。


「そっかぁ。結婚しちゃうんだ。嬉しいけど、寂しくなるね」

「寂しいって何で?」

「こんな風に飲みに行ったりカフェ巡りしたりできなくなっちゃうんだなぁ……って」

「そんな事ないよ。確かに回数は減っちゃうかもしれないけど、行けるし行こうよ」

「流石にドリプリは行けないでしょ?」

「もちろん行くよ!」


グッと拳を作って力を入れて返す七海がおかしくて笑ってしまった。

そんなに力入れて返さなくてもいいのに。


「気が早いけど、ブーケは柚乃にあげるから、絶対に幸せになってね」

「受け取れないよー。さっき仕事が恋人みたいな話したばかりでしょー?」

「そんな事ないよ。出会いは急に!って事もあるじゃない?……あ、私の幼馴染を紹介しようか?」

「ええっ?!」

「優しくてお人好しで涙もろいところあるけど、何事にも一生懸命で、絶対に柚乃と合うと思ってたんだ。優良物件だと思わない?」

「物件って」


物件扱いする七海に笑ってしまった。