「はぁぁぁぁぁっ!?彼女ができたー!?」


 次の日、俺は付き合ったことを仲良くしているヤツらに報告した。


 俺の話を聞いた一発目、斎藤の大きい声が教室に響き渡る。やばい、と思ったときには俺はもう囲まれていた。


 あれ、彼女だっけか?どちらかというと、背的に俺が彼女サイドじゃ.......?


 でも、一般的には俺が女子と付き合ったら、相手は彼女になるわけで。斎藤に「付き合うことになった」と伝えたから、勘違いされたのか。


 「はぁ!?なに抜け駆けしてんだよ、松波!お前は俺達の仲間だろ!?」


 食い気味に三好に叫ばれて、後退りする。そういえば、非リア同盟を組んでいた、こいつらとは。


 結構、違反してしまったのでは......?というか、誰かに、一ノ瀬と付き合っていることを言う事自体間違っていたような.......。


 もう手遅れなのでは!?


 「ご、ごめん。これにはいろいろ事情があってなぁ」


 「どういう事情だよ!?でも彼女ができたのには代わりはないだろ?」


 「うっ.......まあ、そうだけど」


 だから、彼女じゃないって......と言えるはずもなく。そういえば、相手は一ノ瀬だって言わないほうがいいのでは?