「ぐっ、また、嫌われてしまった......」
「はぁ?お前、何人目だよ~?今度は慰めの言葉もでてこねぇわ」
俺はダチの斉藤の言葉にはぁっと、もう一度ため息をついた。
高校一年のまだ六月。なのに、俺は女子を三人好きになり、そして、三人に振られてしまった。
「......自分でも懲りないなぁって思ってる」
「思ってんなら、そのすぐ女好きになる癖、やめろ!」
ぐさり。斉藤の言葉がまっすぐ俺の心の奥深くに突き刺さる。
まぁ、確かに周りから見たら、かなりの異常者×メンタル強者だ。自覚はめちゃくちゃある。自分は痛いヤツだなぁと。
それに、今回で四人目。ご察しの通り、あっけなく振られた。そろそろ、潮時なのかもしれない。
「モテる斉藤サンにはわかんねぇかもしれないけどな......俺だって青春したいわけ。高校生活を彼女なしで終わるのはつらいわけ!」
「ふぅん。まあでもさ、高校生活、まだまだだぜ。これから、運命の相手を見つけていけばいいだろ」
「っ!俺の言いたいことがわっかっちゃいねぇ!」