[第一話]
・プロローグ
魔道国家カンテラから離れた場所。ここは大型のモンスターが蔓延る平原で、通常人間は近付かない。そのため、規格外の魔法の力を試すためにはうってつけだった。現代の地球から異世界召喚された主人公の八神蒼、鳳城虎徹、早乙女みゅうは何百人もいる兵士と、カンテラの王の前に立たされていた。王の顔は怒りに震えている。
「メテオ! メテオ!! メテオーーー!!」
蒼は必死に魔法詠唱を行うが、魔法が発動している気配はない。その様子を見て虎徹とみゅうは吹き出す。ふたりは王たちの前で見事な魔法を見せていた。蒼だけが、大勢の前で恥をかかされている状況なのだ。
「このクズは二度とカンテラに入れるな! 魔法も使えないゴミなど目に入れるのも汚らわしいわ!!」
絶望する蒼に与えられていたのは、ハズレ魔法適正と呼ばれている『星魔法』だった。
現代日本で訪問介護士をしていた蒼。仕事が終わった夜、突然魔法陣に包まれる。
異世界召喚されたその先は、ゲームの中のような世界『テラマナ』だった。
怪しげな城の中に召喚された蒼・虎徹・みゅう。王族たちに歓迎され、魔王討伐の依頼を受ける。
それぞれの魔法適正を調べる儀式のなかで、蒼の『星魔法』が表示されて周囲はざわつく。王は嫌そうな顔をするが、大臣に「召喚者なのでもしかしたら……」と説得され、どうにか気持ちを落ち着かせていた。
その後、カンテラから離れた場所で三人の魔法の威力を調べることになる。異世界転生者だけが持つと言われているスキル『ステータスオープン』を教えられ、三人は自分のステータスを確認する。ステータス画面で確認した初期魔法を唱える虎徹とみゅう。すさまじい威力にカンテラの兵士たちはざわめく。そして蒼の番になるが、蒼の魔法だけ発動しない。痺れを切らした王が蒼の国外追放を命じる。
平原に一人残され、現れた魔物から逃げる蒼。サイのような魔物が現れ、絶体絶命になる。そのとき、シャルロット・ランドラが現れる。シャルロットはサイの魔物から蒼を守るのだった。
【第二話】
シャルロットに礼を言う蒼。平原からそう遠くない森へ向かう。シャルロットは蒼の状況を見ていたが、蒼からあらためて異世界召喚されてからの顛末を聞き、顔を歪める。「これだからあの国は……!」
シャルロットの家で星魔法についての説明を受ける。テラマナでは火・水・草・風・土・光・闇の7属性が基本とされる。それは、テラマナの空に浮かぶ一際輝く星たちと奇しくも一緒の数だとのこと。しかし、星魔法の適正を持つものは今までもいたことはあるが、誰も魔法を使用できなかったらしい。また、基本の7属性以外は適正者が少なく、魔法の研究も進んでいない。そのため、稀有な魔法の適正者は実質『魔法を使えない者』として扱われる。この世界では魔法を使えない場合、人間として扱われない。国外追放は当たり前で、奴隷落ちになることも少なくない。そして、シャルロットもそのひとりだった。稀有な重力魔法の適正を持つ、魔法を使えない魔女。彼女は幼い頃に国外追放を言い渡され、逃げ隠れるようにこの森に住んでいたのだった。そして、ひっそりと魔法の研究を続けている。蒼はシャルロットの話を聞いて涙する。そして「シャルロットの研究を手伝えないか?」と申し出る。自身も絶望的な状況のなか、それでもシャルロットを思いやる蒼の優しさ。シャルロットはそんな蒼の優しさを笑いながらも、心を打たれていた。ふたりは魔法の研究に必要な素材を集めたり、平穏な時間を過ごす。
そして、約48時間後。大きな轟音と爆風が鳴る。
あの平原に無数の隕石が降り注ぐ。蒼のステータス画面が無数にポップアップしていく。
それは蒼のレベルアップと、蒼が新たな魔法やスキルを獲得していく知らせだった。
あの日、蒼の『メテオ』はたしかに発動していた。宇宙空間からテラマナに辿り着くまでに時間がかかるだけだったのだ。平原にいた巨大で危険な魔物たちは次々と消滅していく。
「なんなんだよこれぇえええええ!?」
蒼は爆風に吹き飛ばされながら、叫ぶのであった。
【第三話】
「なんなんだよこれぇえええええ!?」
蒼の叫びに答えるように、無機質な声が聞こえる。
≪星魔法・メテオがもたらした爆風です≫
蒼はレベルアップで『星詠み』というスキルを手に入れていた。『星詠み』は鑑定スキルと同等の効果をもつほか、星の声を聞くことができる。(ステータス確認や鑑定をしながら、多少の助言が聞けるようなもの)
シャルロットに状況を説明する。蒼の魔法適正、そしてそのスキルがとんでもないものだと慌てるシャルロット。そのなかで、蒼はあることに気づく。シャルロットのステータスを見られるようになっているのだ。そして、シャルロットの名前の横には『呪い』の状態異常文字。MPのところは表示がおかしくなっている。言い淀みながらシャルロットに伝える。シャルロットはとても悲しそうにしたが、なぜか納得していた。そして「私を呪っているのは、おそらく母です」と言った。シャルロットの母は祖母と確執があり、その復讐に祖母が溺愛していた孫のシャルロットに呪いをかけたのかもしれない……と。蒼は鑑定眼でシャルロットが使用できる魔法が見えているため、その呪文を知ることもできていた。
「呪いを解呪できたらもしかして…!」とふたりに希望が見えてくる。
呪いを解くためにどうすればいいのか。メテオの爆風を受けボロボロになったシャルロットの隠れ家で、ふたりは魔力呪いを解呪するための方法を探す。同時刻、カンテラでは平原の大爆発がニュースになり、大騒ぎになっていた。
【第四話】
呪いを解く方法はいくつかある。光属性の魔導士に解呪の魔法を依頼する方法と、調合されたマジックアイテムを使用すること。マジックアイテムは複数人の魔法使いが協力しなければ作れないもので、とても高価な代物だという。あとは特定の素材を『調合』して作るもの。マナテラの世界では生物以外も魔法適正と同じように『属性』を持っている。それらを調合して薬を作ることもできるそうで、それは魔力がなくてもできる。魔法に頼らず、それでも魔法の研究を続けたシャルロットだからこその知識と技術だった。植物はほとんどが草属性ではあるものの、稀に光と草の属性を合わせもったものがある。だが、見た目で判断するのは難しいという。蒼はひらめく。星魔法で得られたスキル・星詠みの『鑑定眼』を使えば……。そう思ったところで星の声から助言がある。
≪この森で光と草の属性を併せ持つ植物が存在するようです≫
星の声の助言のおおざっぱさにツッコミを入れながら、蒼とシャルロットは魔力呪いに効く植物を探す。
苦労の末、草と光の属性を併せ持つ植物を発見したふたり。その背後に、カンテラからの使者が現れる。
「昨日の草原の爆発はあなたが起こしたものですか!?」
「その爆風により被害が出ている!」
驚く蒼。責任を取るために、城に来るように言われる。
シャルロットは止めるが、蒼は「ちゃんと説明してくるよ。そしたらわかってくれるさ」と困ったように笑う。蒼は兵士と一緒にきていた虎徹とみゅうに嫌味を言われる。
「世界の危機だってのに女の子と仲良くしてたなんていい身分だなぁ。異世界来たからってがっつくなよ。オタクくん」
蒼に対しての悪口に激昂するシャルロット。しかし、蒼は「いいんだいいんだ、ごめんな」と笑う。「そんな、蒼さんが謝る必要なんて……!」「大丈夫だから」そう言って蒼はカンテラに連れ戻されたのだった。
【第五話】
カンテラの王座で蒼は捕らえられていた。蒼は王を欺いた罰として奴隷契約の魔法を強いられる。
カンテラ側は蒼の言い分を聞かない。話ができない状態なので、さすがの蒼も焦る。王は強気で蒼を脅迫する。「星魔法を使ってここを逃げだすか? しかしそれは時間がかかって無理だろう」「それに、使用したらこの国の民はみな死ぬ。お前は決してメテオを使えない……」大臣も笑う。蒼の存在は稀有。星魔法の使い手として奴隷にされ、実験や研究素材として使い倒される。もちろん、武力としても期待できることだろう。蒼はこのカンテラという国が腐りきっていることを悟る。そして、何も知らずにいる虎徹とみゅうのことが心配になる。
奴隷契約魔法を行使される瞬間、蒼は取得していた魔法『ノヴァ』を使う。小さな星が出現し、爆発するとともに強烈な光があたりを包む。(閃光手榴弾のような魔法)。
隙が出来たカンテラの兵の手から離れ、逃げようとする蒼。王座を出たところに立ち尽くしていたのは、虎徹とみゅうだった。ふたりはこの国に教えられたカンテラに都合の良い情報を妄信しており、蒼を捕まえようとする。蒼が説明するにもふたりは話を聞いてくれず、戦いになる。 蒼の魔法はどれも強力でこの城ごと壊す可能性があった。蒼は『ノヴァ』を使おうとするが、虎徹の闇魔法『ダークシェイド』(強力な暗幕効果を与える魔法)によって無効化される。ふたりはその隙にさらに攻撃を仕掛ける。
そのとき、ピンチになった蒼の前に、シャルロットが駆けつける。解呪薬の調合に成功したシャルロットが「グラウィタス!」と唱える。虎徹とみゅうは重力魔法によって地面に打ち付けられるのだった。
「蒼さん、私、魔法が使えました!」
自信のなかったシャルロットはもういない。蒼の前で、勇敢に杖を掲げているのだった。
・プロローグ
魔道国家カンテラから離れた場所。ここは大型のモンスターが蔓延る平原で、通常人間は近付かない。そのため、規格外の魔法の力を試すためにはうってつけだった。現代の地球から異世界召喚された主人公の八神蒼、鳳城虎徹、早乙女みゅうは何百人もいる兵士と、カンテラの王の前に立たされていた。王の顔は怒りに震えている。
「メテオ! メテオ!! メテオーーー!!」
蒼は必死に魔法詠唱を行うが、魔法が発動している気配はない。その様子を見て虎徹とみゅうは吹き出す。ふたりは王たちの前で見事な魔法を見せていた。蒼だけが、大勢の前で恥をかかされている状況なのだ。
「このクズは二度とカンテラに入れるな! 魔法も使えないゴミなど目に入れるのも汚らわしいわ!!」
絶望する蒼に与えられていたのは、ハズレ魔法適正と呼ばれている『星魔法』だった。
現代日本で訪問介護士をしていた蒼。仕事が終わった夜、突然魔法陣に包まれる。
異世界召喚されたその先は、ゲームの中のような世界『テラマナ』だった。
怪しげな城の中に召喚された蒼・虎徹・みゅう。王族たちに歓迎され、魔王討伐の依頼を受ける。
それぞれの魔法適正を調べる儀式のなかで、蒼の『星魔法』が表示されて周囲はざわつく。王は嫌そうな顔をするが、大臣に「召喚者なのでもしかしたら……」と説得され、どうにか気持ちを落ち着かせていた。
その後、カンテラから離れた場所で三人の魔法の威力を調べることになる。異世界転生者だけが持つと言われているスキル『ステータスオープン』を教えられ、三人は自分のステータスを確認する。ステータス画面で確認した初期魔法を唱える虎徹とみゅう。すさまじい威力にカンテラの兵士たちはざわめく。そして蒼の番になるが、蒼の魔法だけ発動しない。痺れを切らした王が蒼の国外追放を命じる。
平原に一人残され、現れた魔物から逃げる蒼。サイのような魔物が現れ、絶体絶命になる。そのとき、シャルロット・ランドラが現れる。シャルロットはサイの魔物から蒼を守るのだった。
【第二話】
シャルロットに礼を言う蒼。平原からそう遠くない森へ向かう。シャルロットは蒼の状況を見ていたが、蒼からあらためて異世界召喚されてからの顛末を聞き、顔を歪める。「これだからあの国は……!」
シャルロットの家で星魔法についての説明を受ける。テラマナでは火・水・草・風・土・光・闇の7属性が基本とされる。それは、テラマナの空に浮かぶ一際輝く星たちと奇しくも一緒の数だとのこと。しかし、星魔法の適正を持つものは今までもいたことはあるが、誰も魔法を使用できなかったらしい。また、基本の7属性以外は適正者が少なく、魔法の研究も進んでいない。そのため、稀有な魔法の適正者は実質『魔法を使えない者』として扱われる。この世界では魔法を使えない場合、人間として扱われない。国外追放は当たり前で、奴隷落ちになることも少なくない。そして、シャルロットもそのひとりだった。稀有な重力魔法の適正を持つ、魔法を使えない魔女。彼女は幼い頃に国外追放を言い渡され、逃げ隠れるようにこの森に住んでいたのだった。そして、ひっそりと魔法の研究を続けている。蒼はシャルロットの話を聞いて涙する。そして「シャルロットの研究を手伝えないか?」と申し出る。自身も絶望的な状況のなか、それでもシャルロットを思いやる蒼の優しさ。シャルロットはそんな蒼の優しさを笑いながらも、心を打たれていた。ふたりは魔法の研究に必要な素材を集めたり、平穏な時間を過ごす。
そして、約48時間後。大きな轟音と爆風が鳴る。
あの平原に無数の隕石が降り注ぐ。蒼のステータス画面が無数にポップアップしていく。
それは蒼のレベルアップと、蒼が新たな魔法やスキルを獲得していく知らせだった。
あの日、蒼の『メテオ』はたしかに発動していた。宇宙空間からテラマナに辿り着くまでに時間がかかるだけだったのだ。平原にいた巨大で危険な魔物たちは次々と消滅していく。
「なんなんだよこれぇえええええ!?」
蒼は爆風に吹き飛ばされながら、叫ぶのであった。
【第三話】
「なんなんだよこれぇえええええ!?」
蒼の叫びに答えるように、無機質な声が聞こえる。
≪星魔法・メテオがもたらした爆風です≫
蒼はレベルアップで『星詠み』というスキルを手に入れていた。『星詠み』は鑑定スキルと同等の効果をもつほか、星の声を聞くことができる。(ステータス確認や鑑定をしながら、多少の助言が聞けるようなもの)
シャルロットに状況を説明する。蒼の魔法適正、そしてそのスキルがとんでもないものだと慌てるシャルロット。そのなかで、蒼はあることに気づく。シャルロットのステータスを見られるようになっているのだ。そして、シャルロットの名前の横には『呪い』の状態異常文字。MPのところは表示がおかしくなっている。言い淀みながらシャルロットに伝える。シャルロットはとても悲しそうにしたが、なぜか納得していた。そして「私を呪っているのは、おそらく母です」と言った。シャルロットの母は祖母と確執があり、その復讐に祖母が溺愛していた孫のシャルロットに呪いをかけたのかもしれない……と。蒼は鑑定眼でシャルロットが使用できる魔法が見えているため、その呪文を知ることもできていた。
「呪いを解呪できたらもしかして…!」とふたりに希望が見えてくる。
呪いを解くためにどうすればいいのか。メテオの爆風を受けボロボロになったシャルロットの隠れ家で、ふたりは魔力呪いを解呪するための方法を探す。同時刻、カンテラでは平原の大爆発がニュースになり、大騒ぎになっていた。
【第四話】
呪いを解く方法はいくつかある。光属性の魔導士に解呪の魔法を依頼する方法と、調合されたマジックアイテムを使用すること。マジックアイテムは複数人の魔法使いが協力しなければ作れないもので、とても高価な代物だという。あとは特定の素材を『調合』して作るもの。マナテラの世界では生物以外も魔法適正と同じように『属性』を持っている。それらを調合して薬を作ることもできるそうで、それは魔力がなくてもできる。魔法に頼らず、それでも魔法の研究を続けたシャルロットだからこその知識と技術だった。植物はほとんどが草属性ではあるものの、稀に光と草の属性を合わせもったものがある。だが、見た目で判断するのは難しいという。蒼はひらめく。星魔法で得られたスキル・星詠みの『鑑定眼』を使えば……。そう思ったところで星の声から助言がある。
≪この森で光と草の属性を併せ持つ植物が存在するようです≫
星の声の助言のおおざっぱさにツッコミを入れながら、蒼とシャルロットは魔力呪いに効く植物を探す。
苦労の末、草と光の属性を併せ持つ植物を発見したふたり。その背後に、カンテラからの使者が現れる。
「昨日の草原の爆発はあなたが起こしたものですか!?」
「その爆風により被害が出ている!」
驚く蒼。責任を取るために、城に来るように言われる。
シャルロットは止めるが、蒼は「ちゃんと説明してくるよ。そしたらわかってくれるさ」と困ったように笑う。蒼は兵士と一緒にきていた虎徹とみゅうに嫌味を言われる。
「世界の危機だってのに女の子と仲良くしてたなんていい身分だなぁ。異世界来たからってがっつくなよ。オタクくん」
蒼に対しての悪口に激昂するシャルロット。しかし、蒼は「いいんだいいんだ、ごめんな」と笑う。「そんな、蒼さんが謝る必要なんて……!」「大丈夫だから」そう言って蒼はカンテラに連れ戻されたのだった。
【第五話】
カンテラの王座で蒼は捕らえられていた。蒼は王を欺いた罰として奴隷契約の魔法を強いられる。
カンテラ側は蒼の言い分を聞かない。話ができない状態なので、さすがの蒼も焦る。王は強気で蒼を脅迫する。「星魔法を使ってここを逃げだすか? しかしそれは時間がかかって無理だろう」「それに、使用したらこの国の民はみな死ぬ。お前は決してメテオを使えない……」大臣も笑う。蒼の存在は稀有。星魔法の使い手として奴隷にされ、実験や研究素材として使い倒される。もちろん、武力としても期待できることだろう。蒼はこのカンテラという国が腐りきっていることを悟る。そして、何も知らずにいる虎徹とみゅうのことが心配になる。
奴隷契約魔法を行使される瞬間、蒼は取得していた魔法『ノヴァ』を使う。小さな星が出現し、爆発するとともに強烈な光があたりを包む。(閃光手榴弾のような魔法)。
隙が出来たカンテラの兵の手から離れ、逃げようとする蒼。王座を出たところに立ち尽くしていたのは、虎徹とみゅうだった。ふたりはこの国に教えられたカンテラに都合の良い情報を妄信しており、蒼を捕まえようとする。蒼が説明するにもふたりは話を聞いてくれず、戦いになる。 蒼の魔法はどれも強力でこの城ごと壊す可能性があった。蒼は『ノヴァ』を使おうとするが、虎徹の闇魔法『ダークシェイド』(強力な暗幕効果を与える魔法)によって無効化される。ふたりはその隙にさらに攻撃を仕掛ける。
そのとき、ピンチになった蒼の前に、シャルロットが駆けつける。解呪薬の調合に成功したシャルロットが「グラウィタス!」と唱える。虎徹とみゅうは重力魔法によって地面に打ち付けられるのだった。
「蒼さん、私、魔法が使えました!」
自信のなかったシャルロットはもういない。蒼の前で、勇敢に杖を掲げているのだった。