少女は花のナイフをもって

青春・恋愛

青山永子/著
少女は花のナイフをもって
作品番号
1730898
最終更新
2024/10/08
総文字数
18,600
ページ数
5ページ
ステータス
完結
いいね数
10
ランクイン履歴

総合38位(2024/08/18)

青春・恋愛13位(2024/08/18)

ランクイン履歴

総合38位(2024/08/18)

青春・恋愛13位(2024/08/18)

「えみちゃん、学校辞めたらしいよ」──わたしを犯罪者にできるのは、眞島しかいなかった。

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この作品の感想ノート

最初見たときには気づきませんでしたが…えまさん! おひさしぶりです…!
タイトルに惹かれ、ずっと読みたい読みたいと思っていたお話でした‪:) 冒頭から言葉の重みというか、苦みというか、そういうものがずしんと響いて、ゆっくり言葉を読み込ませていただきました。

青澄ちゃんが爆弾に気づいたとき、周りは平然と笑っていて、それがよけいに苦しくなりました。でもそうだよなあ、しょせんその程度だよなあ、と思うとなんだかやるせなくなって。ひとりきりになって苦痛に埋もれる青澄ちゃんが、とても小さな存在に見えてしまいました。

誰かと話すときって、たいてい緊張や安心が自然と湧き上がるものだと思っているのですが、緊張のときは少しの怖さがあって、安心のときは気が抜けて、無責任に口を開いてしまいがちな気がします。
言葉はなんの材料もいらない、手軽な爆弾ですから、いつ火がつき、どこに燃え広がり、何を焼き尽くすのか、計り知れません。
怖いですよね、本当に…。目には見えないからすぐに気づけないし、目には見えないのになかったことにはできない。すてきだと思った人を傷つけて、自分の安全ばかりを気にして、苦しくてたまらないのに生きている。
「暴く」という行為が思いのほか攻撃性が高いことを痛感させられます。

そういうことがあると、人を知ることが怖く感じてしまいますね…。知れば知るほど傷つける可能性を忘れてしまうから。
青澄ちゃんもそうだったのかな、だから保健室にこもったのかなと、何度も彼女の心に触れようとしました。
簡単に毒になり得るやさしさに、きっと救われないであろう彼女の心が、どうか壊れてしまわないように、たとえ壊れても欠片を大事に抱えられるようにと願うばかりです。

気持ちの細部まで考えさせられるお話でした。
〜首を絞めて〜とか、〜そう思っている自分も素敵〜とか、〜わたしを犯罪者に〜とか、眞島の癖や青澄ちゃんの感触をたどる表現等、節々にしみる表現があって、ストーリーとはまた別に楽しめました!
すてきな出会いをありがとうございました❁⃘

マポンさん
2024/10/08 13:08

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