寝返りを打ち、天井を見上げる。
そして、ふと本棚が目に入って。中学の頃の卒業アルバムが飛び込んできた。
……私、なんであんな目立つところにアルバム置いてるんだろう。さっきまで出雲くんのことを話していたせいか、無性にアルバムを覗きたくなった。
立ち上がり、ほとんど無意識に手を伸ばす。
だけど。
「……いや、やっぱやめとこ」
既のところで手を引っ込めた。なんか今アルバムを見ちゃいけない気がして。昔のことよりも“今のこと”って思ってしまった。
私は回れ右をして、制服から私服へと着替える。
そして、宿題と受験勉強に取り掛かったのだけど。
……頭の中は出雲くんのことでいっぱいだった……。