声を震わせながら、涙目になりながらそう言ってくれて。



「私も……先輩について行きます!」



早穂ちゃんに続いて、他のみんなも次々と立ち上がった。私も、私もとみんな勢いよく話してくれる。


その中には三年生もいて。


そして……。全員が全国大会へ挑むことを賛成してくれた。


音楽室は立ち上がった生徒でいっぱいになり、拍手が聞こえてくる。それはだんだん広まり、最後には空気が揺れるほどの大きなものに変わっていた。



「ありがとう……ありがとう!」



そんな一生忘れないであろう光景に涙が止まらない。自分の気持ちが、みんなに伝わった瞬間だった。


***


夕方。


無事に今日も1日が終わり、楽器や音楽室の片付けをしていた。


本当は今日はミーティングをメインに午前部活で終わらせようとしていた。だけどみんな1日部活をしたいと言ってくれた。


それで急遽1日部活に変更。


その変わりに合奏はなしで、今日は譜面と自分の苦手なところと向き合う日にしたのだ。



「……あの、部長。ちょっといいですか?」


「ん?どうしたの?」